≪六節;キリエの居場所≫
〔では―――この時の、ガク州軍の布陣は・・・
本隊兼囮;ヒ
伏兵・左翼;兵長X2
伏兵・右翼;兵長X2
ですが―――そこには・・・〕
ヒ:ほぉ―――これが今回の各隊の振り分け・・・
(ん??)おい―――ちょっと、司馬殿の名がここにはねぇじゃあねえか??
キ:ああ―――ここで一つ訂正が・・・
左右のそれぞれを725づつに変更、残りの50でこの砦を護ります。
ヒ:はぁ??たった50でここを護る―――う??
キ:いかにも―――。
それに、兵全てを出して誰もいなくなったここを、敵の別働隊に取られ、
“退く”ことも―――況(ま)してや“攻める”ことも儘ならなくなってしまったら、それこそ愚にもつかないわ。
ヒ:し―――しかし・・・よぅ。
キ:(ふぅ・・・)そうならないためにも―――敵の視線を釘付けにしなければならないの。
それに、この砦に居残るのは、私なのだから・・・。
ヒ:(は??)司馬殿が―――??
〔州司馬―――つまり、州公であるアヱカのいない今、州軍の事実上の司令官であるキリエの名が、
その布陣の中には漏れていた―――・・・
しかし、それは、この度の戦には参加せず―――と、いった風ではなく、
たった50からの兵でこの砦を死守する・・・と、言ったことだったのです。
ですが―――そこにいた全員が・・・このことが意味するところの“含み”を、
知る由などなかったのです―――。〕