≪三節:人の列・・・≫

 

 

〔そして―――期日の朝・・・兵舎の寝床から目覚めたヒは・・・〕

 

 

ヒ:ふわぁ〜―――・・・ぁあ―――

  (ヤレヤレ・・・朝がきちまったか―――どうすんだろぅねぇ〜あいつ・・・)

 

 

キ:お早う―――よく眠れた?

ヒ:あ? あぁ〜〜―――・・・

 

キ:それじゃあ、行きましょうか―――

ヒ:・・・・はい。

 

 

〔昨日までは、まるで不遜な者の態度に怒りを顕(あら)わにしていたヒも、

自分の上司の・・・州司馬であるキリエの、あの冷徹な物言いに、その怒りはどこへやら、

逆に、対象となったタケルを心配してやっていたのです。

 

そして、身支度をおえ―――州城に赴いてみると・・・〕

 

 

ヒ:(ん―――・・・?)あ・・・あれ??

キ:(こっ・・・これは―――!!)

 

 

〔二人とも、州城が見えてくると、その―――今までと違う光景に驚いたのです。

なぜならば―――・・・〕

 

 

ヒ:お―――おい・・・ちょっと―――

民:ぁあ〜ん?ダメだよ、ずるしちゃあ―――

 

ヒ:ぇっ・・・? って―――は、はい・・・

キ:ちょっと―――なにやってるの〜・・・

  ところで―――この行列は一体なんなの?

 

民:はあ゛? それより―――誰だい、あんたら・・・

キ:私は―――州司馬のキリエという者、そしてこちらが副将のヒ将軍よ。

 

民:(え゛っ??)あ―――ああ・・これはとんだ失礼を・・・

  いえね?州丞さんが、おいら達の訴えを聞いてやる―――って・・・

 

ヒ:(は?)いつから―――

民:いやぁ〜・・・おいらもそのことを聞いたのは先程でね?伍刻待ちなんだと―――

  いっちのヤツなんか、朝っぱら早くからこのことを聞きつけて、城門が開く前から並んでたんだってさぁ―――

 

キ:(伍刻待ち―――?)この距離(およそ二里=6k)で・・・?

 

 

民:おぉ〜い、あんたら並んでんのかい―――?

 

キ:えっ―――あっ・・・ご、ごめんなさい・・・

 

ヒ:司馬殿―――

キ:これは―――ただ事じゃあないわね・・・。

  至急あの者の処へと急ぎましょう―――!!

 

 

〔目に見えている城門から、現在自分たちがいる地点まで、おおよそ二里(約6k)―――

それでも、伍刻待ちだといったのです。

 

もし、このことが間違いでなければ、今、自分たちが目にしているのは 幻 か??―――とも思えなくなり、

キリエは当然の如く、その疑問を払拭させるために、州城に入ってみたのです・・・。〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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