≪二節;危惧していた事≫
〔しかも―――間の悪いことには・・・〕
兵:―――ご報告申し上げます!
物見からの報告によりますと、クー・ナ方面から、かの軍団への救援物資が、次々と運び込まれている模様にございます。
セ:な―――なんですって?? お・・・畏れていた事がついに・・・?!
リ:くうっ―――い、いつの間に・・・“道”が・・・
セシル―――ここは一つ迎撃に当たらないと―――・・・
セ:そうね―――
〔“畏れていた事”―――と、セシルはいいました。
そう・・・この度滅亡したクー・ナ・・・そこは、ガルバディア大陸随一の穀物の産出国・・・
その国が、黒色に塗り替えられたという事は、その大半が『こういうこと』・・・
つまり―――カ・ルマ進出の手助けとなるということ。
しかも、自分たちは それ を望めない―――と、言うこと・・・
ですが、彼女達は過酷な条件の下でも、これの迎撃に当たらなければならないのです。
しかし――――?〕
ギ:おや―――? お二方ともどこへ・・・?
リ;ああ―――ギルダスさん・・・。
私たちは、これからダイスローグへと向かうのです。
ミ:ほう―――あの地へ・・・? とは、また大胆な―――
セ:でも・・・残念な事に、“道”が出来てしまっているのよ・・・。
ギ:“道”――――もしかすると・・・
リ:そう―――“元”クー・ナからよ・・・
〔今現在―――自分たちが身を置いている国を侵す者・・・それを扶けたる処が、元々の自分たちの国家だったと聞かされたとき、
一瞬―――ギルダスとミルディンの顔が強張りました。
しかし、彼らは何も云えなかった―――自分たちがその国の出身でありながらも、何もしてやれなかったから・・・
けれど、今は違う―――彼女達と共闘する事を宣下した今は・・・〕
ギ:成る程―――よく判った。
ならばここは一つ、オレ達にも加わらせてもらうことにしよう。
リ:えぇっ―――でも・・・
ミ:いえ―――気にすることはありませんよ。
現実では、今、私たちが出来ることといったらこれくらいのものだ・・・
セ:ミルディンさん―――
ギ:それに―――おそらくその輜重隊も、元・クーナの兵が使われることになるだろう。
そうすると、こちらにも一縷の望みが出てくる・・・
リ:―――と、いうことは・・・
ミ:そういうことです、その輜重隊の前に、私たちが出たとしたなら??
〔ですが―――それは一種の 賭け にも似たことでした・・・。
もし―――万が一、その輜重隊が、カ・ルマ兵で構成されていたり、黒き国の矜持を刷り込まれていたなら―――??
しかし、もうその方法しか残されていなかったのも、また事実―――だったのです。〕