≪三節;“雪”解け≫
〔そして―――この事を、尚書令・“雪”のイセリアに告げようとしたところ・・・そこにいたのは―――〕
セ:イ―――イセリア・・・
イ:――――・・・。
リ:あなた・・・大丈夫なの??
イ:・・・ええ、大丈夫よ―――
私も・・・こんな処に身を置いておくより、戦場に赴いていたほうが、気が休まるわ・・・・
〔実は――リリアとセシルの二人は、打ちひしがれているであろうイセリアにも、この話しを持ちかけるつもりでいました。
ところが、そこにいたのは、すでに自らの甲冑を見に纏っていた“雪”の将の姿が・・・
しかも、その決意にしても、この国に居残っていたとしても、あるのは自分を責めるものばかりであることを承知しており、
そのことに嫌気がさし―――ならば、戦場に身を置いておいたほうが幾分かまし・・・と、思っていたようです。
そして―――今は・・・ダイスローグの地にて・・・〕
イ:これより―――我等の汚名を雪(そそ)ぐ!! 続けぇ〜〜――――!!
オォ――――ッ!!
リ:(イセリア・・・深追いをしてはダメよ・・・。
こいつ等は、あのベクサンシオンを扱う、あの兄妹の軍なのだから・・・まともに向かい合っていては―――)
私たちは―――このまま・・・砦とイセリアとの中間に留まる・・・
そして、機を見計らって動くように―――!!
オォ――――ッ!!
セ:(二人とも・・・頑張って―――この布陣ならば、まづ潰走はありえないはずだから・・・)
私たちは―――この砦を本陣とし、なんとしてでも死守する事!!
そうすれば・・・いづれ―――間もなく あの二人 からの成果が得られることでしょう。
オォ――――ッ!!
〔今回の布陣の仕様は・・・あの兄妹の策略に踊らされないよう、
先鋒にイセリアを置き―――中陣にリリア―――そして砦の守備にセシル・・・と、万全の陣を敷いたのです。
それに―――セシルの言っていた“あの二人”というのも、実はイセリアとリリアの二人ではなく・・・
そう・・・今、この戦場にはいない“あの二人”――――ミルディンとギルダスの事だったのです。
それでは、その彼らはどこに―――? それは―――・・・〕