≪二節;御前会議のさなかに―――≫
〔しかし―――とは言っても、それで何もせず・・・というわけにはいかないので、
至急このことの対策を練るべく、御前会議が開かれたのです。〕
セ:それでは―――これより御前会議を執り行います。
議題はこの度のヴェルノアの行動に関してなのですが・・・何か意見がございましたなら、忌憚なく申し述べて下さい。
官:では提案―――この度の件に関し、使者を立ててみてはいかがか。
官:それでは手ぬるい―――直ちにこちらも出兵し、国境付近を強化するのが先決だ!
官:イヤイヤ、それではまさに向こうの思う壺だ、それをよい機会とされ王都まで攻め込むという口実を与えてしまいませぬか。
官:だったらば―――こちらもやつらの国へと攻め入るべきだ!!
――わいわいがやがや――
王:ふう―――・・・
(しかし・・・ナゼに公主が、このような行動を・・・・)
セ:(ぅん―――?)閣下―――いかがなされましたか・・・
王:うん?うむ・・・・いや、だ、大丈夫だ―――う゛ほっ! ごほっ―――ごほっ―――!!
セ:(あ・・・)ああ!!(血・・・?!)
だ、誰か―――至急ご典医を!!
〔この・・・時勢の不安定なときに、しきりにもたらされるカ・ルマの行動と―――
今まで雌伏をしてきた軍事国家の、不意とも呼べる軍事行動に・・・
中華の大国の王は、自らも知らないうちに、心身ともに病に蝕まれていたのでした。
それも―――国の諸百官たちが居並ぶ、その前で・・・・
そのことを一番に危惧した司徒のイクが、直ちに緘口令を敷き―――内にも外にも、この“秘事”を漏らさぬよう取り繕ったのですが・・・
このときを手薬煉(てぐすね)引いて待っていた者達が、これを機会に徐々に頭をもたげてきたのでした。〕