≪二節;見定めるべきもの≫
〔すると―――・・・〕
婀:フッ―――フフフ・・・・は―――ッはははは!!
リ:(あ・・・婀陀那様が―――)
セ:(お笑いになられた??)
婀:いや・・・これはこれは―――なんとも気の利いた演出ではありますかな。
お陰で、よい酒の肴にもなった、礼を申し上げますぞ、イセリア=ワィトスノゥ=ドグラノフ殿・・・
イ:―――これは心外な申されようですね・・・
私は何も宴会芸を仕込んでいたわけでもなく、また・・・冗談を申すために揚言したのではありません。
婀:・・・じゃが―――その証拠たるものは・・・
イ:・・・証拠―――ですか・・・ならば―――
シャキィン――――☆
イ:わが聖剣・・・<エクスカリバー>の名において!
“雪月花”並びにミルディン・ギルダスの両名は、故国を棄てこの国に改めて忠誠を誓う!!
〔再び―――その者は、諸百官たちの酔いが醒め上がらぬ内に、先ほどと同じコトを揚言しました。
それも・・・婀陀那が、『冗談半分』『よい余興』の類で済ませるために、一笑に付したのにも係わらず・・・
それには、この国の官たちも―――なのですが、この度イセリアと行動を共にしてきた者達にも動揺を余儀なくさせてしまったのです。
いや・・・むしろ―――婀陀那にしてみればそちらのほうが重要でもあり、
また、後日の計画を進めるに於いても、好都合と云えるものであった・・・
その証拠に―――二人の近くにいながらも、この口論を気にも留めるでもなく聴いていた人物は・・・〕
タ:(フフ―――なるほど・・・これがレイカの言っていた“雪”の宿将・・・イセリア=ワィトスノゥ=ドグラノフ・・・
いやはや、婀陀那様と互角―――それ以上に渉りあえるとは・・・
これはますます面白くなってきた―――と、いうものだ。)
〔タケルは―――自身の“耳”ともいうべき諜報集団『禽』の一羽から、その国に関しての実情を知りえていました。
そしてその国が、事実として“雪月花”の三将のお陰で保たれている―――と、言うことも・・・
でも、今ここでまさにその三将の一人であり、筆頭と目されている人物の口から漏れたある事実により、
かの国が衰退するであろうコトを予見してしまったのです。〕