≪四節;渦巻く策謀≫
〔その―――新年の行事が終わって、数日を経たころのコト・・・
とある者の呼びかけに応じ、ウェオブリ城内を闊歩する“雪”の宿将の姿が・・・〕
イ:―――失礼いたします。
婀:おお―――イセリア殿か、よく来てくれましたな。
イ:・・・私に、何か用がおあり―――とか。
婀:ふむ・・・まあ―――そう構えずとも良いではございませぬか。
お互い、あのときのようにぴりぴりとした空気は好ましくはないでありましょう。
イ:・・・私をお呼び立てした用件が、単なる世間話程度ならばいつでも出来るはずでございます。
それに―――私どもはここ何かと忙しいので・・・
婀:ふう〜〜・・・やれやれ―――あの者の申し立てた通り、一筋縄ではいかぬようじゃな・・・
今はその情報の正確さが、逆に恨めしい―――
イ:・・・あの者―――?
婀:ふふ―――まあそれは良いとして・・・
実を申すとですな、あの者達を統括しておるそなたに、たっての頼みがあるのじゃが・・・・
〔イセリアを―――ウェオブリの一室に呼んだ者とは、紛れもなく婀陀那でした。
しかも彼女は、数日前に激しいやり取りをしたイセリアを前に、実に物腰柔らかに接してきたのです。
そのことを―――何かウラがあるものと見たイセリアは、『ならばその策に乗じてやろう』・・・と、云う気構えで望んだのです。
しかし・・・そこにはやはり ウラ は存在したのでした。〕