≪二節:未だ知らぬ“故国”の謂われ(その一)≫

 

 

〔しかしそれは、“シュヴァルツ”にとってしてみれば『裏切り行為』であり、

速やかに標的共々、抹殺の対象化におかれるのですが・・・〕

 

 

ア:待ちなさい―――お前たちの“標的”である私だけならばまだしも、

  お前たちの仲間と、私の友人と幼い子供まで、手にかけようというのか・・・

 

  それが、どういうことか分かっているのか。

 

団:・・・・なんだ、その言い草は。

  まるでお前が総ての人間を―――・・・

 

ア:“護ってみせる”さ―――少なくとも、ここにいる人たちは、ね。

 

  それに・・・もう、これからは遠慮なくチカラを解放できる―――

  そのための、準備段階をしてきたんだからね。

 

団:―――ナニ?

 

ア:フフ・・・私が、何の考えもなく、お前たちの前に姿を晒せたと・・・?

 

団:まさか―――おびき出されたとでも?? それではお前は・・・

 

ア:分かっていたさ・・・シャクラディアが機能し始めたときから、

  お前たち―――黒き翼を持つ暗殺集団<シュヴァルツ>・・・そのお前たちが、私を狙っている事など。

 

団:フン―――云うじゃないか・・・ならば、遠慮なく状況を開始させてもらうぞ。

 

 

〔その言葉は、ある覚悟の現れ・・・

例え、自身が危機に晒されようとも、自分を慕ってくれる者達を 護る という事―――

 

けれど、そこには多大なるリスクが―――

 

それは、自分のもつある チカラ を解放するということ・・・・

そんなことをすれば、自分を付け狙う者達が増えてくるというのに・・・

 

けれど、その人はこうも思っていたのです。

 

もし―――あの時、自分のチカラが戻っていれば、あの二人も命を落とす事はなかっただろう・・・

もし―――あの時、自分がそうだと名乗り出ていれば、故国の住民たちは鏖殺(みなごろ)しにされずにすんだだろう・・・

 

これは・・・私が犯した“罪”―――

 

そうだと云わんばかりに・・・

 

だからこそ、シャクラディアを自分の友人の娘である者に依頼して、修繕をしたのにはそういう意味が隠されていたのです。

 

それに―――・・・〕

 

 

団:いくぞ―――!

 

ア:――――・・・。

 

“テラ”よ・・・もう一度、あなたの持つチカラを―――

私に分け与えておくれ―――

ア:<―――!!!>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

>>