≪五節;天、荒れる・・・≫
〔それはさておき―――・・・
もう一人の渦中の人物、アヱカは・・・と、云うと、実はもう既にウェオブリの城にはいなかったのです。
するとどこへ―――・・・
それは―――・・・療養を目的として作られた、この国の大使のためだけの別邸・・・〕
ヒ:アヱカさん―――・・・申し訳ございません、ご迷惑ばかりおかけして・・・
ア:わたくしのことなら、おかまいなく―――太子様・・・
〔彼も、一旦は病状を快方へと向かわせたものの、生来からの身体の弱さというのもあり、
“全快復”―――とまではなりませんでした・・・。
それでもなお、彼が生命の糸を紡げていられたのは、
以前にアヱカから贈られた『龍の鱗』を、肌身離さずに持っていたからなのです。
それよりも・・先ほどウェオブリの城にいて、王の遺言状に目を通したアヱカが、
どうして太子・ヒョウの別邸に・・・?
それは・・・アヱカは、もう既に現国王・ショウが、一両日に亡くなる事を予見していたから・・・
そのことに伴い、遅からず―――早からず・・・太子の別邸にも、その旨の使者が訪れ、
ある事の意思の確認を取るため、その少なからずの後押しをするために、訪れていたのです。〕
サアァァ〜〜―――・・・・
ヒ:・・・風が―――出てきたようですね・・・
ア:・・・そうですわね、とても強い風が―――
まるで―――常緑の木の葉までも散らしてしまいそうな・・・そんな強い風が・・・・
〔別邸の窓から外を臨んだとき――― 一陣の強い風か吹き・・・
その風は、無常にも木々の葉を散らしておりました・・・
それをみて、二人は・・・一つの時代が終わったことを感じたのです。〕
To be continued・・・・