≪六節;告ぐる禽≫
〔変わって――― 一方のこちら、グレスゴーニュに駐在しているリリアとセシルは・・・〕
禽:・・・リリア様―――起きてください。
リ:う・・・うぅ〜ん・・・―――えっ?! あ、あなた・・・誰?
禽:メッセンジャー・・・伝達人にございますよ。
リ:メッセンジャー<伝達人>? それで―――なにを・・・
禽:―――先ほど、占拠されたベルルーイにおいて、かの兄妹屍になれり・・・
よろしく伝えましたよ。
リ:えっ―――あのヴェクサンシオンの二人が・・・?
そうなの・・・ところで、あなたは一体誰なの―――
梟:―――あたしは・・・=梟=といいます、ではまたいづれ―――
〔リリアの寝室に、音もなく静かに現れたのは・・・あの『禽』のリーダー格=梟=なのでした。
そこで彼女がもたらした一報は、つい数刻前に落命したあの兄妹のこと―――
この戦線において、最大の障害となるであろうと思われていたヴェクサンシオンの兄妹は、既に亡き者となっており、
その吉報は既にリリアの耳に入ってしまっていたのです。
けれどリリアにしてみれば、乙女の寝室に音もなく現れ、
衝撃ともいえる一報をおいたかと思うとすぐに消え去った=梟=のほうに驚いたものなのでした。
それはともかく―――・・・この衝撃の一報の真偽を質すため、すぐに跳ね起きたりリアは、
同じく起きてきたセシルと合流し―――〕
リ:あっ―――セシル、知ってる? あのヴェクサンシオンの兄妹が・・・
セ:ええ、知ってるわ―――それにしても誰があの二人を・・・
リ:それよりも・・・不思議なのはあの=梟=っていう人物・・・
セ:えっ―――?! じゃあ・・・リリアのところにも??
リ:・・・って事はセシルのところにも―――だとしたら、私たち二人とも同じ時刻に会っているということに・・・
セ:だとしたら―――その=梟=という人、二人いる・・・?
リ:うぅ〜ん―――・・・かも知れない・・・
けれど、こんな好機を逃す手はないわ、明日の早朝一番、仕掛けてみましょう―――
〔なんと―――そこで知り得ていたことは、やはりセシルもリリアも同じくして=梟=なる人物から知りうるところとなっており、
その時機からみても、その一報をもたらしたのはほぼ同刻―――
つまりこれは二人いなければ成せれない事を暗に物語っているわけであり・・・
そこで、=梟=という者は二人いる―――という結論に達したのです・・・が、
やはり同じくして、こんな好機はない―――という認識の下、
明けた日の早朝、真偽のほどを確かめるため、戦端を拓いてみよう―――としたのです。〕