≪七節;総ては愛しき“妹”のために・・・≫
〔その理由を、この人物の口から直接紡がれるのです。〕
ガ:・・・気がすんだかい、デルフィーネ―――
お前も判っていることだろうが・・・27億8000万テラアーデルハイドの出力を持つ、お前の<ヴァーミリオン>が、
56億7000万テラアーデルハイドの出力を持つ、私の<ユニバース>に勝とうなんて・・・到底無理なんだよ。
〔その方が・・・扱うことを許されたのは、まさしく“宇宙”そのものでした。
その宇宙の一つである“太陽”が、より上位のものに抗ったところでなんになるだろうか・・・
そのことを知っていながらも、 デルフィーネ と呼ばれた存在は、そうするしかなかったのです。
それというのも―――〕
ジ:なぜ・・・なぜ私をそっとしておいてくれなかったんですか―――お姉さま!!
私の策とは云え・・・あの子を死なせてしまった私に―――
これから何の希望を持って活きよ・・・と―――?
ガ:・・・いいかい―――デルフィーネ、よくお聞き。
あの子なら、お前の計画通りこの世に甦っているよ。
ジ:・・・え?本当に―――??
ガ:ああ―――本当さ・・・気を鎮めて、あの子のチカラを感じてごらん・・・
・・・感じるだろう、滔々とする清き流れを―――
ジ:ああ!感じる!!
私の・・・一番大切なものを―――!!
待っていて・・・女禍―――すぐ行くからね・・・。
=裏面・肆阡伍佰玖拾弐式・ゲート=
ガ:―――あっ!ちょいとお待ち・・・
――ゲイン〜☆――
ジ:―――ぎゃん?!(どて☆)
ガ:・・・って云おうとしたのに―――
ジ:いったたた・・・・え゛え゛〜〜? な―――なんでえ〜??
ガ:そりゃと〜ぜんだろ?
いかに、私の扱う顕現(チカラ)より劣っているとはいえ、
お前のは“超”のつくほど強力な式を行使できるんだもんさぁ。
ジ:だぁってぇ〜〜仕方がないぢゃないですかぁ―――(ぶすぅ・・)
今の世に、私の依り代となるはずだったこの人が、タケルかなんだか知らない子を守るため、
勝手に死んぢゃうんだもん〜〜
おかげで私の計算も狂いっぱなしよ―――
〔デルフィーネ某には、自分よりも大切な存在がありました・・・。
その存在を―――相手の目を欺くためとは云え、その活動を停止させたことによる悔恨の言葉に・・・
事実、“皇”を亡くした“丞相”は、かつてない哀しみに落ち込み、それまでの疲労をも重ねて病に塞ぎこみ、
そのまま帰らぬ人となっていたのです。
けれど―――デルフィーネ某の“姉”は、打ちひしがれる“妹”に解いて聞かせました。
そんなに悲観にくれることはない・・・事実、お前が大切にしていた存在は、
今の世に存在を復活させているのだよ―――と・・・
そのことを聞いたデルフィーネは、いてもたってもいられなくなり、
“姉”からの制止をも耳にさえ入れず、空間転移の式を唱えたのですが―――
いくら、出力的には“姉”の顕現には劣るとは云えども、
そこで“妹”が繰り出して見せたものは、もはや人智を超えた“神”の所業でした―――・・・
それを、周囲に気づかれることなく行使することができたのは、
すでにこの場所が、ガラティアのアーティファクト・・・<ユニバース>によって、
“限定固有領域”と化していたからなのです。〕