≪三節;或る名医≫
〔―――処変わり、その診療所では、暇をもてあましていた医師とその助手がいたのですが、
どこからともなく、けたたましく鳴るアラートに、その医師は・・・〕
医:―――おや、こんな時分に誰なのでしょうね・・・
ソシアル、出なさい―――
ソ:(ソシアル:名をソシアルと呼ばれた、この医師の助手・・・)
(んもう〜自分だって暇をもてあましてるくせに―――・・・)
はいはい、只今―――・・・・
医:(・・・ん?)どうしたんです、一体誰からの―――
ソ:たっ―――たっ・・・
医:ソシアル―――?
ソ:(ゴクリ〜!)大変です―――! 陛下からの緊急の招聘が、私たちに下されました!!
医:なんだって―――?! 冗談を云うのにもほどほどにしなさい。
現にあの方は数万年も前に・・・
ソ:では・・・これを見てもそういいきれますか―――へライトス!!
へ:(へライトス;この医師の名前、どうやら二人とも然ある方からの招聘を受け、ただならぬ様子・・・ではあるが。)
こっ・・・このお言葉は紛れもなく―――・・・
〔その診療所は、『迷いの杜』と呼ばれている ヴァルドノフスクの杜 の付近にひっそりと構えていました・・・。
その診療所には一人の医師とその助手・・・へライトストソシアルという者が従事していたのです。
しかし、ここ最近では、近隣の住民も病にかかることはなく、まさに開店休業状態だっのです。
そんなところに―――何者とも知れないところから、この二人に指令が下された・・・
その指令が出されたところを特定するに、“シャクラディア”―――・・・?
まさか―――そんなはずはない・・・我々が知るあの方は、七万年も前に亡くなられたはず・・・
それを、この私たちが看取ったではないか―――!!
そのことを、医師は強く自分に言い聞かせようとしました。
すると、助手は、夢幻の如くではない―――と、それを見せたのです。
そこには・・・なんの着飾りを見せない、赤心あるがままの文章―――
自分たちを招聘するにしても、こうまで腰の低い言葉を投げかけられてくれる存在を、私たちは知っている・・・
行かなければ―――
もはや、医師にはなんら躊躇することはありませんでした。〕