≪二節;忍び寄る不穏≫
〔そんな・・・少し滑稽ながらも、慶び事が紡がれていく中―――
ウェオブリには少し暗い雲が垂れ込めるのでした。
その暗雲とは―――ヒョウの容態ではなく、場外から侵入を果たしてきた二つの存在。
でも、それは“侵入”とは認識されず、城門のも番兵をしても、欺かれたこと。
だ、とすれば、その二つの存在は、どのようにして“侵入”を果たし、
何の“任務”を帯びていたというのでしょうか。〕
兵:むん―――? 何者だ、お前たちは・・・
誰:私たちは、すでにこの国に籍を置いている、ある方の配下であった者・・・
誰:そのお方が、あたいたちの国が滅びる寸前で逃げ延び、
この国に籍を置いているとの噂を聞き・・・
誰:当時・・・留守でいなかった我らが、ようやくにして捜し求めた、わが国の姫―――
誰:アヱカ=ラー=ガラドリエル様との、ご面会を果たしたく、願わくばその門を通していただきたい。
兵:アヱカ=ラー=ガラドリエル・・・諌議大夫さまのお知り合いの方でございましたか。
どうぞお入りください―――かのお方も、さぞやお喜びになられるでしょう。
〔いわゆる“暴”ではなく、“理”にて押し通った者達・・・
今では時の人となりつつある、アヱカの知り合いだと二人が名乗ったところ、
門番の兵は、別段怪しむ素振りさえ見せることもなく、その男女一組を通したのです。
それはそうと―――イセリア・セシル・リリアの三人は、あることをなすための許可を申請するため、
録尚書事である婀陀那の下へと参じようとしたところ―――・・・〕
――〜 ヒ ィ ィ ィ イ ン 〜――
イ:―――はっ?!
セ:―――なに?この感覚・・・
リ:・・・私たちの、聖剣が・・・鳴いている!?
〔ある出来事を境に、共鳴をし始めた三本の聖剣―――
<エクスカリバー><イクセリオン><デュランダル>・・・
それが、ほぼ三本同時に共鳴をするなどということは、これまでにもなかったことなのですが、
そのことに妙な胸騒ぎを覚えた三人は、聖剣に導かれるまま・・・
いえ―――或いは本能的に、ある方の下へと集おうとしたのです。
そう・・・“女禍の魂を奉ずる者”の下へと―――
すると、そこで見たものとは―――・・・〕