≪四節;“不透明”からの警鐘≫

 

 

〔その間アヱカは、自身の居住であるシャクラディアへと戻り、

この度“故”となった魂が、穢れに落ちる前になしておかねばならないことをしていたのです。

 

その最中(さなか)に―――・・・〕

 

 

ア:―――。

 

汝が―――運命を・・・

主の手に 委ねよ

 

彼は 汝を 支え給わん

 

―――我 主の御名をは 呼ぶ・・・

 

彼は 我が 声を 聴き届け

我に 対して 進む者から

我を 護り給う

 

 

今いまし―――昔いまし―――

やがて来るべき者

全能者にして 主なる神が 仰せになる・・・

 

私はアルバであり オメガである―――

 

天は 哀しみに 震えている・・・

人間が 父なる神に 背き

犯し続けた 大罪に

 

時ならぬ 時に

過ぎた 欲望を 抱き

闇の手に 身を委ねて

堕落した事に

 

おお どうか父よ

子の 幾星霜に 渡る贖罪を

受け入れ給え

 

そして どうか

人の 地に

父との 新たなる 絆を

結ばせ給え

 

 

〔ダイレクトヴォイス―――直接“霊体”が紡ぎ上げる嘔声・・・

けれど、このときの“霊体”と云えば、女禍様でしかありえないはずなのですが・・・

 

―――そのとき、またもや 声 がしました・・・。

しかも、女禍自身が紡いでいる 嘔 と並行して紡ぎ上げられたモノに、

その異なった様に、女禍様は違和を感じ取り、

現在一つの身体を共有している存在に呼びかけたのです。〕

 

 

女:>―――アヱカ?<

ア:>・・・はい、なんでございましょう―――<

 

女:>今・・・君も聞こえたはずだよね。

  私の 嘔 と並んで、紡がれていた 声 を・・・<

ア:>えっ? ・・・ええ―――

  確か・・・天は哀しみに震えている―――とは・・・戯れ以上にも過ぎること、

  それに、かの 声 も、どこか冷たさを帯びているようにも感じました・・・。<

 

 

〔彼女たちは、一様にしてその不穏な歌声を耳にしていました。

しかも、その内容も、どことなく冥い未来を暗示しているようなものであり、

さすがに気にせずにはいられなかったのですが・・・

 

実は―――この歌の内容とは、確かに未来を予見するものではあったのですが・・・

何も、冥いモノのそれ―――とは、まったく異なるものなのでした。〕

 

 

 

 

 

 

 

To be continued・・・・

 

 

 

 

 

 

あと