≪七節;女皇からの頼み事≫

 

 

〔それからしばらくして―――女皇の部屋に、ある者達が呼び寄せられ・・・〕

 

 

ヤ:(ヤノーピル;元々はカ・ルマの暗殺集団の一員だったが、

  とある理由で現在はゼシカの厄介になっている。 種族はレイヴン。)

  ―――えっ?! オレに、国民食堂の料理人をしろ・・・って?

 

ア:うん、まあしばらくは慣れるまでが大変だろうけど、

  あそこの料理長は、腕前も教え方も一流だからね、見習うといい・・・

  それと―――・・・

 

コ:(コみゅ;以前このお話の初期のほうに出てきた、見掛けも仕種も愛らしい・・・児(?)。

  種族は精霊種)

  みゅん―――♪

乃:(乃亜;上記のコみゅの妹。 やや精神年齢的にも幼い。

  種族は精霊種)

  みゅぅん―――♪

 

ヤ:おわ―――お前らスピリッツか?!

 

コ:“お前ら”なんて失礼みゅ!

乃:あたちたち・・・あなたより・・・ながいき。

 

ヤ:へ? オレより―――・・・って、お前ら何歳だよ。

コ:レディーに年齢聞くなんて、ホントに失礼しちゃうみゅ!

乃:―――ゆゆせないみぅ・・・

 

ア:あっはは―――実はね、何を隠そう・・・

  この子達はあの“皇”の時代に、長吏を勤めていたこともあるらしいんだよ。

 

ヤ:―――って・・・ええっ〜?! “皇”の時代・・・って、今からずいぶんも前―――

  するっ・・・てことはぁ〜・・・

 

  ・・・でも、なんて云うか―――年齢感じさせねぇよなぁ・・・

  見かけは、オレのほうがよほど年上に見える・・・ってぇのに。

 

コ:そ〜やって、見かけで判断してしまうのは、まだまだ幼いゆえの過ちみゅよね。

乃:・・・ねぇちゃま―――ステキでみぅ

 

 

〔このとき呼ばれた一組目は、女皇にこのたびの決意を促せたきっかけとなりえた、二種の異種族・・・

一つはレイヴン種のヤノーピル・・・もう一つは、スピリッツ種のコみゅと乃亜―――

 

そこで女皇は、今回初勅で決めた物事に沿うように、ヤノーピルに対しあることをするように依頼したのです。

そのあることとは・・・現在、サヤたちが切り盛りしている国民食堂の見習い料理人として従事すること・・・

ですが、このこと自体はそうなんら大したことではないのですが―――

ヤノーピルが一つ心配するには、背中に翼のある自分が大衆の目の前に出ては・・・と、云うこと―――

 

しかし、そうはさせないように決められたことが、この度出来たのです。

 

そして、その補佐役として、古(いにし)えから“皇”に可愛がられたある姉妹をつかせたのです。

その姉妹とは―――その愛くるしさゆえに、このお話しのマスコット的存在となっている、コみゅと乃亜なのでした。

 

それにしても―――この愛くるしいスピリッツの姉妹にやり込められては、

さすがのレイヴンも、取り付く島もなかったことでしょう。

 

 

そしてこの後―――もう一組、女皇の部屋に呼ばれた者が・・・〕

 

 

サ:・・・あの、お呼びでしょうか―――

ア:よく来てくれたね・・・サヤ。

  君には、これまでどおり 右将軍 の地位に就いてもらいたい。

 

サ:えっ―――?! そんな・・・私なんかが??

ア:・・・そうだよ―――

 

 

〔そのもう一組とは、紛れもなく、ヴァンパイアであるサヤなのでした・・・。

 

女皇陛下が、この度発令した 初勅 ―――

そのきっかけとなったのは、実害を持たないスピリッツが、人間の子供たちに虐げられたことに起因するものでしたが、

サヤがふと漏らした一言が最後の一押しとなったのは、どうも間違いはなさそうだったのです。

 

つまり―――今回女皇が、周囲からの反発があろうが、初勅の件(くだり)に踏み切った経緯(いきさつ)も、

その裏を返せば、女禍様と密接な関係にあった彼らを、庇護しようとしていたようにも捉えられなくもなかったのです。〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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