≪二節;麗しの女艦長≫
〔その前に―――これからその惑星(ほし)の地上に降り立つべく、調べておかなければならないこと。
それは、自分たちが住める環境に適応しているか・・・否か・・・
なのですが―――
結果、環境としては“最適”―――・・・
でも・・・この惑星(ほし)に、先に住み着いている先住民達とはどうだろうか・・・
その応答(こた)えが、≪文明Lv,3初期段階≫だったのです。
このことに、少しながら眉を曇らせる女艦長。
すると―――なにを思い立ったのか、自分たちの仲間・・・おそらくは姉妹―――との合流の前に、
果たしてどんなものかを調べるべく、自らが降り立とうとするのですが。
“姉”の乗るシップが、どうやら宇宙海賊の中でも、二段階目に素行の悪いとされている、
“スペースギャング”<バンディッド>の連中と、交戦状態に入ったのを聞き・・・
すると間もなくして、交信が一方的に途絶え、これから本格的な“殲滅”作戦に移行する模様を知り、
“姉”の艦、『ソレイユ』と当たってしまった不運を、彼らに代わって嘆いてやる『シャンバラ』の女艦長・・・
実は―――この心優しきお方こそ・・・〕
女:(女禍=ユーピテル=アルダーナリシュヴァアラ;『XANADO』本篇での“女禍様”であり、
この当時は、余所の宙域の大規模な 入植開拓旅団;≪フロンティア≫ に所属する、=シャンバラ=の艦長。)
―――よし、それではかの大地に降り立つ準備を・・・。
本船はこのままここに待機、巡宙艦<クルーザー>“シャクラディア”にて、私だけ降下します。