≪二節;お悔やみのお言葉を・・・≫
〔ところが―――・・・彼女達がロンドンの国際空港に降り立ったとき、
そこにはすでに思いもかけないような顔が・・・・〕
ブ:(あ・・・)あなたは―――?!!
ラ:(クス)あら、意外と早くありましたね、ブリジット・・・。
ブ:な―――なぜここに・・・あなたが・・・?!
ラ:それより―――改めてお悔やみのお言葉を申し上げますわ・・・
ブ:(!!)ち―――父上の事を・・・?
ラ:昨日知りました―――なんでも、外出なさろうとした際に、お車に仕掛けられた―――・・・
ブ:もういい―――!! あいつ等の手口などすでに判っている。
ラ:―――そうですわね、それに、今は哀しむべきときではありませんわ・・・。
ブ:―――なんだと・・・?
ラ:だって―――(クスス・・・)そうでしよう? 次にその人たちの標的となるのはあなたになるのだから。
ブ:・・・それで? あなたのようなお子が、私を護衛して差し上げよう・・・と、でも。
ラ:ええ、その通り―――お察しがお早いですね。
〔そう―――その人物こそ、あの女禍のそばにいた 少女 、
スターシア=ラゼッタ=アトーカシャ
―――だったのです。
しかも、彼女はすでにブリジットの家の不幸を知っており、
・・・と、いうことは顧客の一人として弔問に訪れていた―――
そうとも取れなくはなかったのですが・・・・。
実はそうではなく、ブリジットの父を襲ったテロ組織―――その次の標的が、帰国してきた彼女である・・・
と、いうことで、彼女を護衛するために使わされてきたというのです。
ですが―――・・・〕
ブ:ふ・・・ふざけるな!! こんな一少女に身を護られるほど、私は落ちぶれていない!!
ラ:(うふ♡)あらあら・・・剛毅ですこと。
ブ:それに・・・以前あなた方は、この私にこれ以上関与するな―――と、云われたではないか・・・
ラ:ああ―――そんなこともありましたね。
けれど・・・一つ勘違い成されて欲しくないのは、今、私がここにきているというのは、あなたに好意を持ったから―――・・・
ブ:ナニ―――? この私に・・・『好意』を?
ラ:それに―――あなたがこの先、私たちの事をもっとよくお知りになりたければ、
滅多とないこのチャンスを逃す手はありませんよ。(ニコ)
ブ:(!!)あなた方の―――・・・
ラ:そう―――ですからこの一件に関しては、こちら側の一方的なサービス・・・と、云う事になりますわね。
それに、あなたに今死なれてはこちらが困るのよ。
ブ:わ―――私が・・・“死ぬ”?!!
ラ:ええ―――あなたが“死ぬ”、それはすなわちこの惑星とのパイプ役が失われてしまうということ・・・。
ですから、せいぜいあなたには生きていただかなくては・・・(クスクス)
〔その―――幼き少女の口からは、自分よりも直接的にモノを言う姿が・・・
でも、元々ブリジットも他人に対してはズバリという性格だったので、その一言一句には嘘偽りはないと感じたのです。
そして、自分の邸宅に戻るべく、自家用の車に乗り込もうとするのですが・・・〕
ブ:ああ、ちょっと待って―――・・・先程あなたが言われたように、次の標的が私ならばこの車にも・・・
ラ:心配する必要はありませんよ―――この乗り物に仕掛けられたモノなど、とっくに私が無効化していますから。
ブ:ええっ―――?(い・・・いつの間に・・・?)
キュルル〜 フォオン――――・・・
セ:あ・・・ッ、かかりました―――それに、爆発もありません・・・
ブ:そ、そうか・・・ではセバスチャン至急に屋敷に向かってくれ―――
〔IRAの手口とは、おもに爆薬等を仕掛けて要人の爆殺を目論み、
勿論その時に巻き添えになる市民の事などは、全く考慮に入れていない・・・
ですが、こんな一少女のラゼッタが、どこでこのテロ組織の手口などを知ったのか・・・
確かに、『爆弾役』が仕掛けていたであろう、ブリジット所有の車の下部に仕掛けられた爆弾は、
ナゼかこのとき作動せず、彼女達は無事に空港をあとにした―――・・・
そのことの一部始終を見ていた、テロ組織の『監視役』は、まるで何事もなかったかのように出車したブリジットたちを見送った象となり、
すると、すぐさま次のステップへと移行するために、別に待機していた別働隊へと連絡を取ったのです。〕