≪四節;気が赦せない存在≫
〔それより数時間後―――この教会に、ようやく到着した者が・・・〕
女;ふぅ・・・すっかりと遅くなってしまったようだね。
急がないと―――
〔それは、このたび購入したトロイメア城より、急ぎ駆けつけた女禍なのでした。
そう、彼女も今回の一件はよく知り得ており、事業の忙しい合間を縫って弔問へと駆けつけてきたというのです。〕
女:ごめんなさい―――遅くなりました。
ブ:あ・・・あなたは―――
女:ブリジット―――お父上の事、気の毒をしたね・・・
ブ:―――いえ・・・
女:ところで―――・・・
ブ:―――はい? なにか・・・
女:いや・・・なんでも―――
(ここ・・・ゴク最近に次元修復されているけど・・・どうしてなんだろう?)
〔なるべく急ごう―――と思っていた・・・けれども、こういうときに限って手間のかかる作業というものは後を絶たないもので、
作業を一旦切り上げて、女禍がようやく葬儀のある教会に辿り着けたのは、予定より二時間も遅れてしまっていたのです。
そして―――喪主である女禍の知り合いは、最愛の肉親をなくしたショックからか少しばかり元気がない・・・様にも見えました。
それよりも、女禍がこの教会に入るなり少しだけ感じた違和感・・・
元の次元にあるこの場所が激しく損傷されたときに、それを覆い隠すため、
一時的に損傷前の状態を平行している次元より歪曲空間でつなぎ、視覚的に普段と変わらない光景を映し出し、
その間に損傷された場所の修復を行う・・・
――次元修復――
その高度な技術の綻びが・・・どうしてこんな場所で感じられる―――?
しかし、そんな女禍の心配とはよそに、ブリジットからは―――・・・〕
ブ:それにしても―――まさかあなたのご姉妹共々、私の父を悼んでくれて・・・
これほどの感謝はしてもしきれぬくらいです。
女:それほどのことでは―――・・・
その前に? 私の姉妹共々―――?
確か・・・ラゼッタを代理で向かわせた事はあるけれど、あの子は姉妹ではないし―――・・・
ブ:いえ―――でも、そう名乗る女性が・・・
確か、蒼く長い髪をなされていましたが―――・・・
女:(蒼く―――長い!!?)
・・・ラゼッタ―――これはどういうことなのかな? ちゃんとした説明をしてもらおう。
ラ:えぇぇ〜〜―――っと・・・ですねぇ・・・(激汗)
そのことに関しましてはぁぁ〜〜―――私もどぉ〜してこんな事になったものかと〜〜〜(滝汗)
女:・・・・他人と話しをするときは、ちゃんと目を見て〜〜―――だったはずだよねぇ。(じと目)
ラ:ええ〜〜〜 っ・・・あぁぁ〜〜〜っ・・・うぅぅぅ〜〜――――(激滝汗)
マ:(プププ・・・バカだなぁ――――)
女:・・・マグラ―――
マ:えっっ?! ボク、何も知りませんよ?
女:おやぁ? 私はただ・・・君の名前を読んだだけ、なのにねぇ・・・・
マ:え゛ッ―――??!(←騙るに落ちる)
〔女禍にしてみれば心当たりありまくりな人物像―――
それに気にはなっていた、もう一人のディスクリプト(弟子)が、自分に先んじてきている事に―――・・・
だから、少し意地悪い手法にはなってしまったけれど、そのお陰で自分の姉がすでに来ている事を判ってしまったのです。〕