≪六節;また新たなる未来(あす)に向かって(2)≫
〔それからしばらくして―――お互いが何者であるかと判った三様は・・・〕
女:私は―――先ほどにも述べたように、宙外から来訪し、この惑星に入植をするために来た者・・・
≪フロンティア≫という機関に所属している 女禍=ユーピテル=アルダーナリシュヴァアラ という者だ。
そしてこちらは―――地球側の窓口であり、私を何かとサポートしてくれる ブリジット=サー・アルフォンヌ=ランカスター ・・・。
ブ:どうも―――その節は・・・(ニ)
カ:ところで・・・ご自慢の第六課はどうされていたのです―――
ブ:ふむ・・・彼らはどうにも働きすぎる嫌いがあったのでね、
私がこの人を捜索する任を請け負った次点で、須らく暇を与えておいた。
カ:国家予算を無駄に浪費したというのか―――??
あきれた鉄の女もいたものだ・・・な。
ブ:そういうカレン―――あなたはどうして、欧州のほうまで飛ばされたのかな。
元はといえば、ラングレーで総ての間諜に携わっていると聞いていたのに・・・
カ:この度、新しく“特別補佐官”に就任したヤツと、反りが合わなくってね―――
どうにも我慢が出来なくなったとき、激しくやりあった後、席を蹴って退席したら、
次の日にはセルビアに転任の辞令が出されていた―――
ブ:そういうのを、他人は左遷と云うのだが―――・・・
カ:構わない―――まあ、私としてもあんな反吐が出そうなヤツの面を、そうそう拝みたくはなかったのでね。
喜んで任地へと赴いたよ。
けれど・・・何の因果か―――ヤツに嫌われた私は生き残り、ヤツに媚びた者は滅びてしまった・・・
仕方がなかった―――と云えば、そういうべきか・・・
女:けれど―――だからと云って、そんなことを何一つ知りもしない、あの国の住民たちには悪いことをしてしまった・・・
短絡的になってしまえば、必ず不幸な結果が待ち受けている・・・
あれはまさに、いい教訓だよ―――
カ:そこを・・・しっかりと反省してくれるのであれば、彼らもそんなにまでは怨みはしないでしょう。
それでも、もし・・・あなた様の心の蟠(わだかま)りが拭えぬようであれば、
これから私たちが一丸となって、償っていこうではありませんか・・・。
〔敵対をしていた者同士は、次第に誤解を解かしあい、やがては一つの光となっていきました。
“宙外”からの開拓希望者―――
“鉄の女二世”と呼ばれたパイプ役―――
そしてこの度同志となった・・・
“炎妖”と呼ばれた、総ての情報網に通ずる者―――
この三者は、初めは思想を違わせながらも、今は一つの拠り所に集い、
同じ道を歩んで征くこととなるのです―――・・・。〕