<第三十二章;“種”の交配>
≪一節;人狩り≫
〔蒼き清浄の惑星を、自分の欲望の色に塗り替えるため、畏るべき手段を講じてきたブラック・ウィドウたち…
彼らは、この地球を荒廃の地にしただけでは飽き足らず、人類最後の希望の砦とも云える、フロンティアが抱える事業拠点までをも、襲いだしたのです。〕
人:う・・・うわわ―――っ! ま・・・また来た―――あの化け物どもが〜〜!!
人:キャーッ! 助けて〜!
魔:ゲハハハ―――モレたちに殺されろ〜〜!
〔かの災厄の日より免れた彼らにも、やがて訪れる瞬間が来る・・・
“平等なる死”―――で、ある。
今もまた、一つのシェルター兼プラントに、ウィドウの構成員とみられる怪異の者が闖入し、
強奪・凌辱など、欲しい儘にしていました。
それを見る限りでは、怪異の者より遥かに劣る人間という種は、物陰に身を潜め小さくなるものか・・・
―――と、そう思われた時・・・〕
人:く・・・そぉ〜〜―――っ! オレたちが、このままやられっぱなしだと思うなよ―――!
人:そうだ! くらえ〜―――!
魔:ン・ホホホ―――なんとまあ、活きの良い・・・近頃稀に見る、貴重な奴らよな。
よろすぃ〜、でわ、捕縛して洗脳し、我らの一員となるのた〜〜!♪
〔その中でも勇気のある者達が、ウィドウたちに抵抗した―――
けれども手にしているのは、折れた木の枝・・・など、益体のないものだったわけなのですが―――
ウィドウたちにしてみれば、そんな骨のある者こそが目当てだったようで、人間より強靭な身体を持つ者を創るため、
人間たちを捕獲し、自分たちに都合のよい道具に仕立てた後、使えなくなるまで使役させる・・・
このようなおぞましいことを、平気で行っていたのです。
では―――本当に人類には、残されたる 希望 は、なくなってしまったのでしょうか・・・〕