≪四節;二億五千万年の荒野≫
ジ:あるね・・・残念な結果を、あなたたちに報告しなくてはならないの―――
カ:残念な―――
ブ:結果・・・
ジ:そう―――この度、核が放出した有害・有毒物質によって汚染されてしまった地球・・・
もし、このまま何者かが介入しないで、地球自体の自浄作用のみで有害・有毒物質を半減させられるのは、一体いつになると思う・・・?
カ:―――ヒロシマやナガサキでさえ、百年は草木の生えない・・・とは云っていたけど・・・
ブ:だが、今回のはさすがに規模が違う。
各国が改良に改良―――いや・・・この場合、 改悪 と云ったほうが正しいか・・・
それを重ねた結果、毒性などはさらに強くなってきている。
それを―――そんなものを、何千発と一度に使用してみろ、恐らく・・・
ジ:―――そうね、当分この惑星には生物は住めなくなってしまう・・・
けれど、そこに私たちが介入することが出来たら―――?
カ:自浄作用が早まる―――そう云いたいのか・・・?
ブ:だが、ちょっと待って―――それではどうして私たちに“人間を辞めろ”・・・と?
〔科学力が発達した者達が仲介をしないで、地球のみの自浄作用で核のもたらした放射能などの猛毒が半減する時期・・・
それこそが二億五千万年の荒野―――だったのです。
それにこの試算は、自国の狂気の科学者がはじき出していたのを、ふと、ブリジットは思い出していたのです。
しかし―――その試算が出された当時、この科学者の弁に耳を貸すものなどおらず、いわゆる 狂人の戯言 で処理をされていた・・・
けれど、現実というフィルターを通して見たとき、彼の発した警告も強(あなが)ち間違いはなかった・・・と、するのですが―――
実はこの結果も、何者かが介入しなかったならば―――と、いうもの・・・
その 何者か である、女禍やジィルガがいる今となっては―――・・・
ところが、ブリジットはある差異に気付くのです。
そう・・・ならばどうして―――自分たち二人が、人間を辞めなければいけないか・・・と、いうこと。
実はこのことが、ジィルガがこの話を持ちかけた 真の狙い でもあったのです。〕