<第三十四章;終極の闘争の彼方に>

 

≪一節;神も悪魔も降り立たぬ荒野に≫

 

 

〔極端に衰退してしまった地球―――

広大な宇宙の内で“銀河”“星系”“恒星”に次いで大きい生命体である“惑星”を甦らせるために打たれた手立て・・・

それが ポール・シフト<極の大移動> なのでした。

 

しかし、本来ならばこの事象は、地球などの惑星では数億年に一度という単位でなされる、極自然的現象であり、

この当時でも実際に、ガラティア達がなさなくともほんの少し地軸と云うものは傾いていたのです。

 

それを一気に―――極の位置を赤道方面まで移動をしてしまう・・・

つまり今の状態では、回っている独楽が倒れかける前のように傾いているのを、第三者の力で一気に倒してしまう―――

すると、北と南に位置していた極にある氷が溶け始め、一気に海水の量が増えてくる・・・

その代りとしてまた新たな 極 が構築され、その場所には新しい 北極大陸 南極大陸 が出来上がる・・・

 

ですが、その代償として今まで栄えていた文明などは、一気に崩壊してしまう―――

そう、かつての マヤ・アステカ ムー インカ アトランティス のように・・・

 

そのことを女禍は知っていました。

だからこそ、そうならないよう先人たちの遺跡を巡っていたのに・・・

ただ、識っているだけではダメだった―――

 

そう後悔しながらも、大浄化の収まった地球に降り立ち、地球再生の道のりを歩もうとしていたのです。

 

 

ところで、現在のポールシフト後の地球は、人間たちにとって住みやすい場所だったのか・・・と、いうと、

実はそうではなく―――

まだまだ不安定だったため、シャクラディアに収容された地球人たちは、施設の外に出ることを禁じられていたのです。

 

そんなところに―――・・・〕

 

 

魔:グホホホ―――もういい頃合いだろう・・・

  このときのためにモレたちは、今まで手加減してやってきたんだからなあ〜

魔:ああ〜そうだな―――兄弟。

  さあ〜野郎ども、思いのたけ暴れつくせ〜―――!

 

 

〔元はと云えばウィドウたちは、この蒼き清浄の惑星を自分たちの好み・・・

云うなれば地獄絵図のようなそれを―――望んでいたのでした。

 

そして今、それが大半叶った・・・

 

そう―――元・核保有国家の保有していた総ての核弾頭を起動させたことで、今日(こんにち)の事態となってしまったのです。

 

そしてそれは、現在では限定された地域・・・

それが後世での カ・ルマ国 となるのは、想像に易かったことでしょう。〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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