<第四章;執行官(エクスキューショナー)>
≪一節;宙空からの眼―――≫
〔中東地域にて、さあるゲリラ組織の殲滅戦が失敗に終わった・・・
そのことを、遥か上空に上げておいた偵察衛星で知る面々が・・・
その日も早く―――五角形をした建物にて、一堂が顔を並べる中一部始終を見ることとなり―――・・・〕
准:(准将)全く―――何をやっておるのだ、ファーガソンのやつは・・・
中:(中佐)ヤレヤレ・・・これでは軍の―――“デルタ”の予算も削られちまうな・・・
大:(大佐)・・・しかし―――この奇妙なマジックを操る女は何者なのだ?
衣服の具合から、ゲリラの連中ではない事はわかるが・・・あ―――消えた??
バ:(バイス;32歳;男;大統領特別補佐官)
――――ただいま御覧になられたように、これが今しがた、わが国が上空に上げておいた偵察衛星で録っておいたモノの一部始終です。
無論・・・CGなどで編集しているのではありませんよ。
大:それは・・・冗談か何かでいっていることなのか、バイス補佐官!
バ:いいえ―――私は、単に真実を述べているだけですよ、カーネル・・・。
〔その―――『五角形』を現す・・・通称“ペンタゴン”の一室では、
秘密裏に運ばれていたゲリラ組織の殲滅作戦の一部始終を、衛星経由で見ていたのです。
しかし―――そこには、今回のキャンペーンが失敗・・・
(半分は壊滅できたものの、結局のところは“全滅”させてはいないため『失敗』)に終わった事と―――
自分たちが有していた部隊を、一般の女性・・・いや、途中からは、“翼を持ちし者”に変身した者が追い払ってしまった事に、
強い危機感を抱き始めていたのです。
そして―――その一室の中で、最も権力(チカラ)を有するものが、こう・・・結論付けたのです。〕
バ:そこで―――私が結論付けるのには、彼の者の持ちうる、あの技術を貸してはもらえぬものか・・・交渉してみようと思うのです。
無論―――彼の者の存在を“秘匿”・・・つまり、我が国家の庇護の下に―――と、したうえで・・・ね。
准:――――!!
中:――――!!
大:――――!!
〔しかし・・・それは、体のいい監禁と同じこと・・・。
その存在を誰彼知られることなく、自分たちの庇護の下に―――と、いう名目の下に、
その存在が『何者』なのか、『何の目的』で、この地球に来たのか―――総てを調べ上げるために・・・
そして―――バイスは、自ら交渉役を買って出、早急に中東へと飛んだのです。〕