≪四節;口約束≫
〔こうして、バイスと女禍は、互いが対話できる象となり・・・〕
女:・・・私に―――何か話しがあるとか?
バ:はい―――
(しかし・・・なんて華奢な―――だが・・・この者の有するあの技術のおかげで、
わが国の最新の装備を誇る部隊が相手にされなかったのは・・・事実―――!!)
実は―――・・・あなたの有する、我々にとっては未だ知らざるところの技術―――
それを平和利用できないものか・・・と、思いまして―――
そこで、多忙なる我が主に成り代わり、私が出向いてきている次第なのです。
女:この・・・私の―――?
(私と・・・対話がしたい―――というから会ってみれば・・・そういうことだったのか。
まんざら・・・頭の難い連中ばかりではないようだね・・・。
それに―――この私の<チカラ>・・・“顕現”が、そういうこと(平和的利用)に使ってもらえるなら・・・)
――――判りました・・・。
バ:お・・・おお―――!判っていただけますか!
女:但し―――条件が・・・。
今、私が身を寄せているこの組織には、もうあなた方に抗うまでの力は残っていない。
だから―――速やかに手を引いて下さい。
バ:ははは―――そんなことなら心配ご無用、必ず約束いたしますよ・・・。(ニヤリ)
女:そうですか―――・・・(良かった・・・)
〔てっきり―――バイスはこの交渉は、難航するものと思っていました。
けれども、相手側からは、即座にいい返事が―――これには、反面喜びもし、また驚きもしていたのです。
一方の女禍のほうでも、自分との対話が、『平和的』路線で展開している事に、半ば安堵したものなのです。
しかし―――本当に・・・不意打ちをした相手を、こうも簡単に信用しても良かったのでしようか・・・。〕