≪二節;少年と少女≫
〔そこで―――ジィルガは一計を案じました。
それは、この“太陽系”に到達する以前に、立ち寄っていたある二つの星系の―――・・・
全く異なる種族の、“少年”と“少女”・・・・その二人を呼び出して、自らの傍らに置いたのです。〕
ラ:(ラゼッタ;?歳;女;見かけは十代前半と若いものの、地球時間に換算すると、それは妥当ではない・・・
体の一部には、爬虫類に見られる 尾 が確認される。)
全く―――愚かしい事だわ。
あんな不当なことをしてしまっては、自分たちでも怒るはずなのでしょうに・・・
マ:(マグラ;?歳;男;上記の少女―――ラゼッタと同じく、その姿は十代前半の少年。
身体的特徴としては、青白い肌と、鋭く大きい犬歯が確認される・・・。)
確かに―――・・・でも、非難に相当すべきは、相手側じゃあなく、執行官のほうだよ。
ラ:そんな―――・・・でも、あの方は耐えてきたのよ??
それを・・・大切な人たちを蹂躙(ふみにじ)られてみなさいよ―――そしたら誰だって・・・
マ:(はぁ〜あ・・・)全くもって直情径行なところは相変わらずだね―――ラゼッタ・・・
ラ:なぁんですってっ―――!!?
マ:まあ・・・聞けよ。
確かに、相手側の アレ は、許されざるべき行為だ―――と、ボクも思う・・・。
けれど、『執行官』たる者は、そうであってはならないんだ・・・そうですよね、先生―――
ジ:そうね―――その通り・・・。(ニコ)
ラ:え・・・そんなぁ―――・・・
でも、それでは、あの方が余りにも可哀想過ぎます・・・。(しくしく)
マ:なんだ―――また泣くのかよ・・・
ラ:だって―――だってぇ〜〜―――・・・(しくしく しくしく)
マ:〜〜〜―――・・・ほら、(サッ) これで泪を拭けよ・・・ラゼッタ。
ラ:・・・うん―――(くしくし)
〜〜びぃぃ―――ん〜〜
―――はい、ありがと・・・
マ:(うぇ・・・ばっちぃなぁ〜〜)(げんなり)
ジ:(ふふふ・・・・その当初は、顔を付き合わせても、話しすらしなかったこの子たちが・・・
今はこうも仲良くしてる―――だ、なんて・・・。
あの子のやっていることも、間違いだらけじゃあない―――そのことは、この二人が証明して見せている・・・か―――)
〔その二人は、明らかに“人間”ではない種族―――ですが、このお話しには、幾度となく出てきていた存在・・・
そう・・・『ハイランダー』と『ヴァンパイア』―――その祖先だという事が、お分かりになられたでしようか。
それはそうと、この二人・・・本篇での彼女達よろしく、気は合っているものの、自分なりの意見も持ち合わせているために、
また・・・双方妥協しないがために、今みたいな言い合いは絶えなかったようです。
(でも、最後は女の子が泣いて勝つ―――ようですが・・・)
その二人を見て―――自分の艦に、この二人を住まわせているジィルガは、
その―――・・・初顔合わせのときに、互いに見向きもしないでいたこの二人が・・・
“言い合い”とはいえ、確実に彼と彼女の距離感が狭まっている―――と、感じたのです。
だから―――自分の妹の、やっている総ての事が“否”ではないとするのですが―――・・・
次にジィルガは―――これから自分の妹と、自分自身がなする事を、よく見ておくように二人に伝えたのです・・・。〕