≪四節;哀れなる者達への挽歌≫

 

 

〔そして―――その者共が集うという『五角形』をした建物内部に、一瞬にして転移してきた者が・・・

そんな、人間離れした能力を持った者を目の当たりにした、ここの職員は―――〕

 

 

職:う、うわっ――― なんなんだ!お前は!!(ス・チャッ―――)

 

パンッ―――――

 

女:・・・・そんな、飛礫より脆いモノが、この私に届くとでも?!

  (フ・・・)いいだろう―――

 

ずいっ―――

 

女:この距離でなら―――外す事などないだろう。

  遠慮なく撃ってくるがいい―――

 

職:(な―――なんだって?! い、今オレが撃った弾丸・・・あいつの前で・・・粉砕??

  し・・・しかも、この距離(至近距離)で撃ってみろ―――だと??)

  こ―――このっ・・・・くそぉぉ〜〜――――っ!!

 

パンッ―――――      パンッ―――――

 

ズズ・・・ズズズ――――

 

職:(な――――・・・こ、今度は、弾丸があいつの寸前で・・・止められた―――??!)

 

 

〔“空間転移”―――いわゆる乗り物などの移動手段を使用することなく、その場にいきなり現れる・・・≪テレポテーション≫

こんな・・・浮世離れした現象は、<小説><漫画><映画>などの虚構の中での話ばかりだと思っていた―――・・・

 

しかし―――今、そこにいる者は、現実に、この・・・侵入することが困難とされるペンタゴンのセキュリティーにかかることなく、

この職員の前に実体となって現れ・・・剰え、彼の発砲した銃の弾丸を、眉一つ動かすことなく無力化して見せたのです。

 

 

そして、最後に放たれたその弾丸を、苦々し気に見つめ、ゆっくりとした・・・しかし、怒気が含まれた口調で、

その“神の御使い”にも似た存在は―――・・・〕

 

 

女:これが――――(ググ・・・)こんなモノが・・・(グググ―――)お前たちの“力”なのか!!

  こんな、穿ち誤った方向にしか指し示さなかったがために、お前達は堕ちてしまったのだ!!

 

  だから―――私はこれから・・・

―――お前達を無力化する!!―――

 

 

〔小型で、十分に殺傷能力のある武器―――銃―――

でも、これはあくまでも、その惑星の中では十分に通用していたモノ・・・けれど、全く違う処より飛来してきた者達には、どうなのでしょうか。

 

それは―――言わずとも、現在そこの職員達が実感している事なのでした。

 

いくら至近距離から発砲したとしても、彼の者の寸前で止まってしまっている弾丸・・・

もはや、彼らの通常兵器『銃』では、全く通用しない事が、判ってしまった瞬間なのでした・・・。

 

 

そして―――そのことを、監視カメラで確認していたこの者達は・・・〕

 

 

バ:ううっ―――うぅぅ・・・。

  (ま・・・まさか―――もうすでにここまで来てしまうとは・・・)

 

フ:バイス補佐官―――! 全く・・・あんたってヤツはとんでもないことをしでかしてくれたもんだな!!

  デルタの指揮官でもあるこのオレにも内緒で、あそこを空爆するなんて!!

 

  もうやってられない――――オレは下ろさせてもらう!!

 

バ:ば―――バカを言うなファーガソン・・・。

  元はといえば、お前達の尻拭いを私がしてやったのだぞ?!

  感謝こそされても、非難される覚えは―――・・・

 

 

〔なんとも醜いことに―――その二人は、互いの責任を擦り付けていたのです。

しかも、そのうちの一人―――かのゲリラ組織を強襲した特殊部隊の隊長は、その建物から去ろうとしていたのです。〕

 

―――ですが―――

 

 

女:そこのお前達・・・私の事が見えているな―――

約束通り、私は来たぞ・・・

 

さぁ・・・思う存分この私の“怒り”に対する処置を発動させてみろ―――

それもろとも―――・・・

 

―お前達を叩き潰してやる!!―

 

 

〔その存在は、自分たちに向かい・・・睨み付けていました・・・。

 

そして―――地より湧き出るような負の言葉で・・・この建物内にいる総ての者達に=宣戦布告=をしたのです。〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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