≪六節;宙外(ソラ)からの来訪者達≫
ラ:私は―――イゼベルク星系、ボルケイトスという惑星出身の・・・
スターシア=ラゼッタ=アトーカシャ
―――よ、他のクルー達はラゼッタと呼んでくれるわ、宜しくね。
ア:えぇっ〜〜―――それじゃあ・・・この宇宙船の持ち主だ―――っていう、あのお姉さんも・・・宇宙人??
ラ:もしかしなくっても―――そうよ。
でも・・・この人はまた別の宙域からこられたと云ってましたけれど・・・とてもよくして下されたわ―――
だから、私はこの人についていくと決心したの。
ア:ヘえぇ〜〜―――っ・・・(ジロジロ)
そんなこといってても、ボク達とどこも変わんないもんなんだなァ・・・
ラ:まあっ―――呆れた・・・折角いいお話してあけたというのに・・・なにを聞いていたのよ!!
女:あははは―――これは一本とられたようだね、ラゼッタ。
そう―――私も、別の星系から“移植開拓”を目的に飛来してきたんだ・・・。
驚かせて悪かったね―――アベル。
ア:あ―――はい・・・って、ボク達って、今、普通に話をしている・・・?
女:・・・・それはね―――(スッ・・・)これのおかげなんだ。
ア:あっ―――ブレスレット!?
女:―――とは、ちょっと違うんだけれどね・・・。
それに、私もラゼッタも、出身が全く違うから言語が通じ合わないのが普通なんだ。
でもね―――ある人の技術力により、それらが解消されてね・・・。
ラ:(ホント―――とんでもないお人なんですけれどね・・・)
ア:へえぇ〜〜―――便利なものがあったもんなんだなァ・・・。
〔すると―――ここで、今まで不明だったラゼッタの出身が明らかに・・・
彼女の出身は、ここ銀河系より遥か遠く離れた別の銀河系―――・・・
その中の『イゼベルグ』という星系を構成する惑星の一つ、『ボルケイトス』がそうのようです。
それでは女禍は―――ということになるのですが、彼女出身の惑星は、ここでは詳しく語られることはなく、
それでも、彼女もまた別の星系の出身者だったようです。
そんなことよりも、アベルが急に興味関心を持ち出したのは、
自分たちは異星人同士なのに、その言語が通じ合っている―――と、いうこと・・・
これはどういう事なのか―――を訊ねたら、それはどうやら女禍のしていたブレスレットのようなものが、おもな要因だったようなのです。
でも―――それこそは、女禍の一番上の姉であるあの人の研究成果・・・
自分の持ち艦である<シャンバラ>(全長;5,212km)をゆうにカバーできる範囲でフィールドが築かれ、
その中では、例え別の生計からの訪問が、急にあったとしても自由に会話できうるものだったのです。〕