≪二節;疲れた身体を癒すために・・・≫

 

 

〔それはそれとして―――バルコニーで全国民たちに声援を送り終えた女皇陛下は、疲れた身体を休めるためか、自分の部屋へと戻ったのですが―――

部屋にある姿見の鏡に、自分の容姿を映すと―――そのまま、動かずに・・・まるで喰い入るように、自分の姿を見つめていたのです。

 

それは・・・ほんの少しの差異―――

日頃は、この国の女性将官たちに比べると、自分の容姿は劣るもの―――だとし、慎ましやかなる女性の代表だと思われていたのに・・・・

 

それが今になって、急に自分の容貌に自信を持ち始めた―――?

 

・・・そう、ともとれなくはなかったのですが―――〕

 

 

ア:・・・・・変わらぬモノですね――――

 

女:≫―――えっ? 急にどうしたというんだい?アヱカ・・・

  それに・・・どうして自分の容姿を確かめるかのように、鏡なんかに見入ったりして―――≪

 

ア:・・・・・・・。

 

 

〔いつもならば―――アヱカ自身に宿るもう一つの意思、「古(いにし)えの皇・女禍」と、なに分け隔てなく屈託のない会話などをするモノなのに・・・

 

それが、今回の事の、ナニに感じ入ったのか―――・・・

アヱカは身体を休める暇すら忘れ、鏡を喰い入るように見つめていた―――・・・

 

そこを女禍に訊かれた時に、アヱカは応答(こた)えを返す事はしなかったのですが―――・・・

 

しかし、その後は特に変わることなどはせず、日常を送ったというのです。〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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