≪三節;頭上より舞い降りる災禍≫
ル:え・・・っ? キリエさん―――どうして・・・どうしてあなたは・・・
キ:ルリさん、私ならば心配無用―――
ス:無用―――って云ったって、身体から血が・・・
キ:あなた・・・ヤル気になれば出来るじゃない。
でも一つだけ忠告を・・・今のあなたの引き出した力は、怨み任せに寄るモノ―――そう云ったモノは、一時的に実力以上を与えてはくれるけれど、
勘違いしてならないのは、それは所詮一時的であって万事がそうとは限らないと云うことを・・・
けれど・・・お陰で確信が持てたわ―――この傷み、必ずやマルドゥクのゾズマに届けましょう。
〔―――親友や好きだった者を奪い去られ、その者は恨みの力を借りハイランダーに刃を突き立てました。
その結果として、刃を立てられたところからは流血が・・・
いえ―――キリエは謀(はか)ったのです。
ハイランダー特有のこの鎧に身を包んだ自分を見て、怒れる者のその実力を・・・
だからこそ、無防備にてその者の心の傷みと云うモノを感じ取ろうとしたのです。
それと共に・・・知ることになった―――
マグレヴを支配下に置こうとする敵対勢力の名と、その傷みを受けなければならない存在の名を・・・
けれど・・・しかし・・・?
この状況を、今までの経緯と云うのを知らない者が見てしまっていたとしたなら・・・?〕
テ:あんた・・・オレ達の恨みを―――
キ:ええ・・・
テ:ありが・・・ぐへえ―――?
キ:で―――えええっ??
?:こんにゃろ〜!こんなろ〜! この子が・・・キリエちゃんが何したってゆうんだよ!
レ:あ・・・ら? あの人―――・・・
ユ:うわ・・・いきなり上空から体当たりかましてきたかと思えば、馬乗りになって殴りかかって―――
マ:ああ〜っ! エルムちゃ〜〜ん♪
エ:およ、マキちゃ〜〜ん♪
〔自分が抱く怨恨を、自分が突き立てた刃の傷みと共に、その者達に与えようとしていた存在がいました・・・。
自分一人ではどうにも出来なかったことを―――代わりにこの存在が晴らしてくれるのだと云う・・・
そのことのお礼を述べようとした―――まさにその時!!
突如上空より舞い降りたる、黒き謎の物体・・・
その物体がテツローを直撃するや否や、すぐさまマウントポジションを取り、攻撃を仕掛けたのです。
ところが・・・突如としてテツローに襲いかかった、この黒き謎の物体を見るなり、驚きの声を上げるレイカやユミエたち―――
そう・・・この黒き謎の物体こそ、エルム=シュターデン=カーミラだったのです。〕