≪四節;ヱリヤの危惧≫
〔けれど・・・この人物がここに来るなど、予想だにしていなかったキリエは・・・〕
キ:あ゛の゛〜〜なしてエルム様がここに??
エ:やだヨ〜〜なに云っちゃってくれちゃってんのよさ―――キリエちゃ〜ん。
今・・・私が可愛がってるマキちゃんの故郷が〜大変だ―――って、あ、云うじゃな〜い♪
レ:(あっ・・・懐かしの「○゛ター侍」のフレーズ・・・)
シ:(でも・・・「たち」ってことは―――マキだけじゃなく・・・)
ナ:(ルリも含まれてるってことか??!)
ユ:(つか・・・私、ネタに使われたくなかったんだけど―――)
残 念 !
マ:地球は一家―――人類はみなキョダ〜イ・・・斬り!
ル:(ネタを一本やり切ってしまうなんて〜・・・)
キ:何をやっているのよ!あなたたち・・・シビアな展開なのに、そんなことをやって私のママーシャに知られでもしたら・・・
ヱ:知っちゃったもんね〜〜
キ:ひゃああ?! ・・・って、マ、ママーシャ?!
ヱ:ヤレヤレ―――心配してきてみたら案の定だ・・・いい気なものだな、全く。
自分達の国が滅亡の一歩手前に追い込まれていると云うのに、よくそんなに呑気にしていられるものだ。
それに・・・エルムドア大公爵―――まさかあなたがこの私達より先んじてこの国にいるとは・・・
しかも、あなたに課せられていた「禁呪を行使してはならない」と云う罰則を破った形跡が見受けられる。
この弁明を・・・どう説明するつもりなのですか―――
大:フフフ・・・ククク・・・云うようになったものだな―――ヱリヤお嬢ちゃんも。
だが、まあよい・・・余に課せられた罪科など、シャクラディアやパライソではないここだから・・・と、思い行使したのだが―――やはり不具合でも起きたかな。
ヱ:・・・いえ―――ただの戯れですよ。
それに・・・雑兵など、禁呪を行使しなくてもあなたなら赤子の手を捻るようなものでしょう。
〔気まずさこの上ない―――折角今まで息を呑むような展開だっただけに、その存在一つが来(きた)ると云うことだけでファジーに過ぎる展開となってしまう・・・
しかもこう云った展開を嫌うキリエの母が見たら、なんと云うだろう―――と、思っていた矢先に、キリエのすぐ背後で囁いていたのはそのヱリヤなのでした。
ヱリヤは・・・確かにこの展開は気に入らないところではあったのですが、ふと自分の国からいなくなってしまっていた要注意人物が、
自分たちよりも先んじてこの地へと来ていることに危惧を覚え、そこの処を質(ただ)してみた処―――
大公爵からの返答の内に、この御仁が欲求を不満としている処を肌身に感じ、敢えて見て見ぬふりを決め込んだのです。〕