≪五節;蘇る悪夢の記憶≫

 

 

〔そこに―――突如として・・・パライソ女皇一行が現れた直後に、また新たな存在達が転移をしてきました。

 

而してその者達こそは、長らくの間・・・消息が不明だったヱリヤの実弟―――ゾズマに、

不気味なまでの雰囲気を醸し出している「蝋白の美女」―――プルミエール・・・

 

そう・・・お互いの総大将同士が、この機に会してしまったのです。

 

それに・・・「蝋白の美女」を見て、宛(さなが)らに戦慄(おのの)くジョカリーヌ―――〕

 

 

ジ:そんっ・・・な―――あれは・・・ヱニグマ!?

ア:―――・・・。

 

ジ:どう云うことなんだ―――アヱカ! あそこにいるのは・・・かつての君―――君自身じゃないのか!?

ア:―――・・・。

 

 

〔パライソ皇女ジョカリーヌは・・・いえ、女禍はその存在の事を知っていました。

 

かつて・・・気の遠くなるような遥かな過去に―――この惑星「地球」の所有権を巡って、激しく対立しあっていた組織がありました。

その一つを―――「フロンティア」と云う組織と・・・

もう一つを―――「ブラック・ウィドウ」と云う組織・・・

 

この二つの組織は、根底からそのあり方が違っていたため、決して交り合うことはなく・・・不毛かつ不利益な抗争は後が絶えることがありませんでした。

それであるが故に―――この・・・蒼く美しき天体を、少なからず傷つけてしまった・・・

 

そしてようやく・・・一つの争いに決着がつこうとした頃、女禍を魅了していたかつての「蒼く美しき天体」は様変わりをし、

そこかしこに荒涼した光景が目に付くようになってしまったのです。

 

そのことを罪に感じた女禍は、当時自分の所有していた艦「シャンバラ」を地球の核(コア)と同化させ、

どうにか「惑星の終焉」は免れたのだったのでしたが・・・その代償は高くついてしまったのでした。

 

なぜならば―――その時代・・・地球上に存在する生物(動植微生物含)の活動圏内は、女禍の巡宙艦(クルーザー)である「シャクラディア」内に限定されており、

更には、その当時の各国が所有していた核兵器の誤爆などによって、大気や大地・・・水などが限りなく汚染され、

とても生物が棲み付ける環境ではなくなってしまったのです。

 

そこで―――「フロンティア」の思い切った施策・・・一度地球を洗浄してしまおう―――と云う手段に出たのです。

而してその手段とは―――・・・「極の大移動」(ポール・シフト)・・・

 

当時あった「北極」と「南極」を繋ぐ地軸を、この際別の場所に移動させる―――

このことによって、大地震や大洪水を人為的に起こし、穢れを一気に洗浄しよう―――と云う狙いがあったのです。

 

そしてその結果―――・・・大規模な地殻変動が起こり、当時陸だった場所が海底に没し、海底だった場所が新たに陸として構成・・・

それがつまり、現在の「ガルバディア大陸」であったり、「ランド・マーヴル」でもあったのです。〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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