≪四節;ある者の身に降りかかった不幸≫

 

 

〔それはそうと―――数ある総ての疑問が解決されたわけではないけれど、

取り敢えずはパライソ国女皇の命にて、マグレヴを支援するよう云い遣ったことになっているタケルと婀娜那は、

これからとある大きな命題に向かって邁進するため、先発組のキリエ達と合流したのです。

 

そしてこれからのお話しは―――そんな闘争の中で激しくもまれ・・・

危うく命を落としかけ、その結果存在の意義を全く違わせてしまった者への、云わば鎮魂歌(レクイエム)でもあるのです・・・。

 

 

自分達と敵対しているマグレヴに、少なからずの応援の手勢が加勢してきたのが判ってきたかと云うように、

時を待たずして攻め寄せてくるマルドゥクの軍勢・・・そして、その者達を迎撃に当たった、マグレヴ・パライソの連合軍・・・

 

今度は、「ガルバティア大陸」ではなく、「ランド・マーヴル」と云う、全く別の地にて・・・その覇権を賭けての大々的な戦闘が、各地で展開していました。

 

一方では―――ヱリヤの振るうスカーレット・ブリューナクや、キリエが持つフローズン・ハープーンが唸りを上げ・・・

一方では―――タケルと婀娜那の聖剣がその威力を発揮していた・・・

そうかと思えば、サヤが相棒のマダラと共に戦場を疾駆し―――

マグレヴの官であるレイカにシズネ・・・そして今では、国のために尽力するユミエの姿が―――

滅びに瀕した母国を立て直すため、縦横無尽の活躍をしていたのです。

 

ただ・・・ある一つの存在を除いては―――・・・

 

その存在とは、これから自身の身に降りかかろうとする不幸など知りもせず、仲間達と同様に外敵を駆除していたのです・・・。〕

 

 

マ:へっへへ〜ン♪ ちょろいちょろい―――あたしを誰だと思ってんだいっ!

  マグレヴでもちょいとは名の知れた盗賊団―――「刹斬党(しゃぎりとう)」のマキ様とは、あたしのことなのさ!

 

魔:ケ〜〜ッ! なんだなんだ―――あの小生意気な小娘は!

魔:ああ・・・どうにも鼻に衝きやがる、ここは一つオレ達でブッ潰してやろうぜ―――兄弟。

 

マ:へへ〜ンだ! ガルーダにハーピー・・・お前らみたいな三下がいくら束になろうが、このあたしの敵じゃないんだよ!

 

 

〔例え二対一と云う不利な状況におかれても、全く気に掛ける様子はなかったようで、

マキは次々と・・・敵の屍の山を築き上げて征(い)ったのでした。

 

けれどそれが出来たのは・・・相手がマキより弱かっただけ―――の、話し・・・

それがもし―――実力が伯仲・・・若しくは、上の者だったら・・・どうだったのでしょうか。〕

 

 

 

 

 

 

 

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