≪二節;感傷に浸る≫
〔ところで―――その我が子を、見知らぬ異国の地に派遣させた、当のご本人様は・・・と、云うと・・・〕
ア:(この地でも・・・ようやくここまでに緑を復活させつつある―――・・・
これで良かったのです・・・今、何もかもが順調に元に戻りつつある・・・
蒼き清浄の地―――美しき天体であるこの惑星(ほし)が、女禍のシャンバラの力を借りて、ここにまでなったのです。
ゴメンなさいね・・・あなた達―――わたくしが、今謝った処でどうにかなるモノではないのだけれど・・・
あなたたちを、滅びの一歩手前までに追い詰めてしまったのは確か―――
そんなわたくしを・・・今更ながら、赦してもらおう・・・等とは思っていません―――
ただ―――自らが蒔いた種は・・・)
〔アヱカは―――本来の自分が何者であるのかを、自分が関与する総ての人間に打ち明けているわけではありませんでした・・・。
それに―――彼女は、自らにある義務を課していたのです。
そこの処をジョカリーヌは判っているだけに、パライソの女皇であるアヱカがこの地に来ている事を、周りの者達に話さなかったのです。
それでは・・・アヱカが自身に課している義務とは―――?
それは・・・以前の自分自身であるヱニグマが、現在から気の遠くなるほど遥か昔、当時敵対していた女禍達との組織と争い合った為、
この蒼く美しき天体を、限りなく滅亡の一歩手前まで追い込んでしまった―――・・・その事に今更ながら悔い、
またこの惑星(ほし)が蒼く輝ける惑星(ほし)に戻れるように努力する・・・その事を胸に誓っていたのです。
その事の第一歩に、まづは自分が・・・いや―――自分「達」が、この地球を一つに纏め・・・その計画を推進し、邁進しなければならない―――・・・
その為には、自らが蒔いた種―――ガルバディアのカルマ・・・そしてこの地にいた「自分の保険」―――マルドゥクのプルミエール・・・
特に、自分の分身でもあるプルミエールだけは、アヱカ自身がその芽を摘み取らないといけない―――そんな、責務にも似たモノを背負っていたのでした。〕