≪四節；「難所」の攻略法を知る者≫

〔しかし―――とは云っても、やはり当面の問題と云えば・・・〕

ナ：アヱカ女皇様からのお言葉で少しは希望が見えてきたが―――・・・

ユ：そうね・・・やはり一番の当面としての問題は―――

ル：・・・魔の山脈―――

ジ：姉さん―――ここはどうにかならないだろうか・・・

ガ：してやりたいのは、ヤマヤマなんだけどね〜―――・・・こればっかりはこの人達の力だけで克服しなけりゃ・・・

デ：しかしお姉様―――私たちとしてもこの子たちの事情を知ったからには・・・

ガ：あ〜〜はいはい―――判った判った・・・ちょいとヱリヤ―――

ヱ：・・・なるほど、そう云うことならばあ奴に訊いてみるしかないですな。

　　判りました―――ダイレクトコールですぐさまここに来させましょう。

レ：―――と、云う事は手をお貸ししていただけるのですか？

ガ：まあ〜私らが直接にぃ〜〜てなことじゃないんだけどね―――

　　云えることは、飽くまであの山脈を克服するのはあんたたち自身だ、私らがしてあげられるのはそれまでのアドバイス〜みたいなもんかね。

シ：・・・だとしたら―――あの魔の山脈を越える術を、ヱリヤ様のお知り合いの方がご存知・・・

ヱ：―――あと数画もすればこちらに来るでしょう。

　　私の身内に、そう云う事に長けている者がいるのでね。

ナ：あなた様の身内―――と、なると、まさか・・・？！

〔彼女たちには、当初マグレブから出国する際に、今現在の倍近くは人数がいたと云います。

それが―――半数の・・・今の数まで減ることとなった・・・その主因が魔の山脈に隠されていたのです。

それに彼女たち自身も、やっとの思いでガルヴァディア大陸に辿り着いたとき、もう二度と魔の山脈を越えたくもない―――と、思っていたのに、

突如もたらされた悲報に、またも自分たちの力でヴァーナム山脈を踏破せざるを得なくなった時・・・

丁度その場にいたヱリヤの身近なる者に、あの魔性の山を克服する術を知る者がいると云うのです。

けれど・・・ヱリヤの身近なる者と云えば―――〕

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