≪三節;雨宿り―――≫

 

 

マ:おわ〜〜―――とうとう振ってきたみたいッすね☆

ナ:ああ、急いだ甲斐があった―――というところだな。

  それより・・・早く寝ろ、明日は早い―――

 

――・・・           ドン       ・・・                  ドン                  ・・・・・   ドン                 ・・・――

 

 

マ:あれっ―――?誰か来たみたいっすよ?

  はぁ〜〜―――ぃ・・・(ん・ぐっ??)

ナ:バカっ―――!お前、この家の人間じゃあないのに、返事なんかするなよ!!?

 

マ:うっ・・・へぇぇ〜〜〜――――い

 

 

〔誰かが扉を叩いた・・・それでついうっかり返事をしてしまい、そのことをナオミから咎めを受けたマキ・・・。

でも、扉の向こうからは、その返事があった―――と、いうことで・・・〕

 

 

迷:す・・・すみま・・・せん―――誰か・・・

 

マ:(あり?)む・・・・娘さん――――みたいっしね・・・。

ナ:・・・返事したんだから・・・お前が出ろよ―――

 

マ:ええ〜〜〜っ?あれぇ〜〜〜?もしかして、ナオさん・・・ユーレーさん怖いんすかぁ〜☆

ナ:(ムカッ#)う・・・うるさいっ―――さっさと行けッ!!

 

マ:へいへ〜〜〜い(・・・っと)ハイは―――い、誰・・・・

 

〜ぐら・・・                                  どさっ――――

 

マ:お・わ・・・・だ、大丈―――・・・(ぴと)ぅわっ??!

ナ:・・・どうした―――マキ

 

マ:こ・・・この人―――氷のように冷たいよ!!

ナ:なんだと―――?? ・・・・とにかく、早く中に入れろ!!

 

 

〔力なく、絞り出される声・・・しかも、マキが扉を明けた途端に、その者は、その場に倒れこんでしまったのです。

それを心配したマキが、その者の身体に触れると―――まるで氷のように冷たかったのです。

 

これには仕方がない・・・と、見たか、ナオミは、家主の老女には無断で、その者を家の中へと入れてしまったようです。〕

 

 

ナ:すみません―――家主のあなたに断りもなく、他人を入れてしまって・・・

老:いや、いいんですよ・・・。

  見れば、まだ若い娘さんのようだし・・・それがなんだって、こんな夜更けに―――

  しかも、おまけに雨まで降ってくるなんてねぇ・・・さぞや、寒かったろうにねぇ―――・・・

 

ナ:・・・・――――はい。

  (――――に、しても・・・白い、まるで紙のような白さ・・・。

  でも、その唇は、まるで燃え盛る炎のように紅い―――なんて・・・)

 

  ――――マキ、どうなんだ・・・

 

マ:うん―――・・・ほんのり温かさを取り戻したけど、意識までは・・・

ナ:そうか―――・・・

 

 

〔その衰弱している娘を、介抱するために、寝床にその身体を横臥させてやり・・・その身を覆っている黒衣を取ってやると―――

この寒空の中、この黒衣一枚・・・と、言う薄着で、しかも全身血を失ってしまったかのように、蒼白だったのです。

(でも・・・唇は、それとは対照的な“真紅”だったようです・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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