≪三節;ジュウテツの陥落≫
誰;・・・・よし―――皆寝静まったようね・・・・
バ サァッ――――・・・・
〔その身を隠すため、纏っていた布衣をとると―――その“眼光の鋭き者”こそ、
ギャラハットの養女である、あの ヒヅメ=ヤトー=キュベレイ だったのです。
そして―――今・・・ヒヅメが向かった先こそは、ジュウテツの守将の部屋・・・〕
守:zzZZ・・・・zzZZ・・・・
ヒ:・・・・起きて下さい―――将軍・・・
守:(・・・ン?)なん―――(はっ!!)そ、そな・・・―――
ヒ:(す ちゃ――☆)騒いではなりません・・・騒げば、この刃がたちどころにあなたの首と胴を分かちますよ―――
守:(うっ・・・くく―――)ヒ―――ヒヅメ殿・・・ナ、ナゼそなたがここに―――
いや―――それより、これは一体何のマネ・・・
ヒ:・・・アタイたちは―――あなたの事を知っている・・・
いや―――あなたに限らず、ここにいる皆のことを・・・
つい―――この前まで、皆・・・笑って顔を付き合わせていた連中ばかりじゃあないですか・・・
それを・・・・そんな気のあった連中を・・・・この手にかけろというんですか?!!
お願い―――お願いだから・・・ここは大人しくアタイに従って――――
〔寝ているところを無理矢理起こされると、そこには日頃見慣れた顔と―――なぜか首筋にあてがわれた小太刀・・・
そんなことに驚きもしたのですが、その懐かしの顔からは、
“あたら同胞だった者達を、この手にかけるようなマネだけはさせてくれるな―――・・・”
この一言―――この・・・たった一言で、この砦の守将は戦意が喪失し、早々と砦の放棄が宣言されたのです。
そして―――ジュウテツが陥落したことである合図を確認したギャラハットは、
一滴の血すら流すことなく、堂々と砦に入城したのでした。〕