≪五節;禁句≫
〔――――と、その矢先に・・・〕
タ:姉ちゃ―――― あっ!お前は、何者だ!!
ジ:ああっ―――タケルちゃん!
謎:ほほぅ〜―――ようやくお出ましかい・・・・清廉の騎士。
タ:なっ――――なんだと?? ボ・・・ボクの事を知ってるだなんて―――
(はっ!)・・・と、いうことは、お前も姉ちゃんの持っているモノを奪いに来た、悪いヤツだな?!!
謎:(フフん―――)だ―――と、したならぁ?(ニヤ・・・)
タ:お前を――――退治してやる!!
ジ:ああっ――――だ、ダメ、タケルちゃん・・・そのお方に逆らっては―――!
タ:ぅぉおおお――――!!
謎:(フ・・・)出でよ―――! 『グラム』!!
〔丁度、ジィルガとその謎の人物が、会しているところに、タケルが出くわしたようなのですが・・・
彼が見てしまった状況によると、ジィルガがその謎めいた人物によって、屈せられている姿勢であり・・・
それを、ジィルガの持ちたる『女禍の魂』を、奪いにきたもの―――と、思ってしまったようなのです。
そして、タケルは、自らが所有している伝説の“宝刀”『緋刀・貮蓮』を振りかざし、謎の人物に打ちかかったのです・・・
――――が、その者も然る者、すぐさまに、自分の得物であろう、ある剣を創造したのです・・・
では、そのある“剣”とは――――〕
ジ:(は―――・・・あ、ああ!!)
そ―――・・・それは、まさしく・・・『ジルコニア』で出来た―――
アーティファクト
斬獲剣・グラム
――――!!
謎:ほぉ〜お、この剣の正体を知っているとはねェ・・・大したもんだ。
いかにも―――この剣こそ、私か精製したモノであり、私自身の持ち物・・・なのさ。
ジ:あぁ―――それではやはり、あなた様は・・・
タ:ね、姉ちゃん??
謎:それより―――坊や、その聖剣は見掛け倒しなのかい?!!
タ:な―――なんだと?!! くうっそぉ〜〜―――!!
ジ:だっ―――ダメ、タケル・・・(え??)
謎:まぁ―――見てなよ・・・
タ:てェいやぁ〜〜―――!!
謎:そらっ―――!!
〔ジィルガは知っていた・・・その、青黒く晄る大剣を――――
神や魔、果ては無機の物体や、時空ですら斬り裂いてしまえる、畏るべき特性を有したものである事を・・・
でも、そんなことなど、知る由もない清廉の騎士・タケルは、何合ともなく打ち合ったのです。
そう―――愛する義義姉のために・・・〕
タ:ハァ・・・ハァ・・・
(な、なんてヤツだ―――こ、このボクの剣技が、全く通用しないなんて―――)
謎:(フ・フ―――)流石・・・だねェ。
イヤ、その貮蓮が―――さ。
ジ:え―――?
タ:なにっ―――?!
謎:普通の・・・その辺に転がっている鋼の剣じゃあ、この私が研究・精錬した“神の鉱物”ジルコニアには、歯が立たないだろう―――
だけども、その剣は、私のグラムとこうまで渡り合えている・・・ってことがさ。
成る程、あの子も―――ようやくにして、自分が納得出来うるモノを創り上げたようなんだねぇ・・・・。
ジ:あ、あの――― 一体何の事を?
謎:ぅん―――?! いやァ・・・身内の話さね。
私が丁度、この剣を鍛え上げていた頃―――、私の妹もね、同じ特性のモノを創ろうとしてたんだ・・・
“神や魔、そして目に見えないモノでさえ、斬れてしまえる剣”を・・・ね。
だけど―――あの子は、創った剣とその特性を、その持ち主の判断力に任せることにしたのさ。
それゆえに、そいつの持ち主は、あらゆる試練に打ち勝たねばならない―――
その心は、純真かつ穢れがなくとも、善悪の区別がつく―――とか・・・ね。
タ:(ハァ〜・・・)あの―――おばさんって、一体何者??
謎:(ナヌ?!!)をィ・・・。(ちょいちょい)
タ:えっ―――ナニ??
げんこつぅ〜〜――☆
タ:い、いったあ〜〜っ! な、なにすんだよ!!
謎:ぅるっさい!! こぉ〜〜んなにうら若くて、かわうぅ〜い♡女(ひと)をつかまえて、
それを云うに事欠いて、『おばさん』はねぇ〜〜―――だろぅが・・・あ゛あ゛?!##
ジ:ぇえっ?!でも―――“娘さん”というほどでも・・・
謎:(あっらぁ〜〜―――↓)じ・・・じゃあ、せめて『お姉さん』って呼んで構わないっスから・・・。(とほほ・・・)
〔謎の人物は―――、一度試してみたかった・・・
実の妹が創ったといわれた剣―――貮蓮と、自分の剣―――グラム・・・そのどちらが優れているのか、を。
その結果は、どちらも綻びる事もなく、上々だったようです。
でも、むしろ問題はそのあと・・・どうやらその謎の人、タケルの言ったある単語にものすごく反発したようで、
今までは何を言われても涼しい顔をしていたのに、その一言を言われただけで、掌を返したように怒ってしまったようなのです。〕