≪八節；宿命回避率０％≫

ザ：くわぁ〜〜―――っかっかっか！　うぅらぁ！死ねぇ〜〜―――！！

兵：ぐぼ――――！

兵：うわぁ〜〜―――！

兵：ぎゃあ―――！

ザ：はぁ〜―――っはっはぁ！　存分に恐怖を刻み込むがいいわぁ〜〜――！

〔まさに・・・・その者の周囲だけ、血煙が舞っていた・・・。

ラー・ジャ側の兵士が・・・手に持つ剣や槍、弓矢をいくら放とうが、一向に彼の鎧に、掠（かす）る事はもとより、届くことも儘（まま）ならず・・・

ただ、この者の振り回す斧に、その身を――――運命を委（ゆだ）ねるしかなかったのです。〕

タ：くっ――――・・・。

　　（な、なんだ・・・あの化け物は―――、まるで、人が紙くず同然に散らされているじゃないか・・・

　　こ、このままでは・・・敗けるかもしれないっ―――！）

　　ならば・・・このボクが―――！！

　　そこ行く者、カ・ルマの将とお見受けする・・・推して、参るっ――――！！！

ザ：（ふん―――・・・）来ぉい！小童（くわっぱ）ぁ―――！！

〔形勢を、自分のところに持ち込ませたというのに、たった一人の猛将の出現で、それが覆えされつつある―――

そのことに危機感を感じたタケルは、無謀にも、魔将の一人―――ザルエラに一騎討ちを申し込んだのです。〕

タ：はっ―――はっ―――ぇえりゃあ―――！！

ザ：（ククク・・・フフフ―――）中々に、腕が立つようだが――――その程度で、オレ様に敵うと思うたかぁ―――！　そぅりゃあ―――！！！

タ：うわァっ―――（し、しまった・・・っ！）

ドオッ―――・・・

〔その一方で―――　こちら、巫女・ジィルガ率いる一隊は・・・〕

ジ：｛オン・ベイシュラ―――・・・｝　はあっ―――！≪ハイレイト・イクスティンクション≫！！

〜ひぎゃああ〜

ジ：（ふ―――・・・ぅ、思ったより手強いわね・・・・よし、ならば―――）

　　皆さん、こちらに集まって下さい、これより魔力を一点に集中して、討ち払います―――！！

　　｛オン・アビラウンケン――――・・・｝　その身に受けなさい―――≪セラフィック・ロウサイト≫！！

〔彼女が得意としているモノのうちに、『神霊魔術』＜ホーリー・アート＞というのが在るのですが、

これは、“神霊なる者”と、契約を交わし、須らく魔を退けるモノのようで・・・・

それにより、この近辺の一角を切り崩せたようです。〕

ジ：どうやら・・・この一帯は制圧できたようね―――。

　　（それにしても、一向に攻める手が緩められないとは―――）

すると・・・・丁度この時――――

ゾ・ク―――――・・・

ジ：（ビクッ―――！！）（な・・・ナニ？！今の悪寒・・・ま、まさか―――あの子の身に何か！！）

　　い、行かなくては―――　ちょっと、ここ――――お願いね！

兵：ああっ―――ジィルガ様・・・

ジ：（カ・リ―――・・・）｛いと高きに在る、星々の扉よ、古えの盟約に基づき、我を運べ｝

ヒュン―――・・・

〔テレポテーション―――自らの指を喰い破り、その血を持って辺りに魔方陣を描き、それ固有の呪を唱えて遠隔へと跳ぶ―――・・・

でも、しかし・・・・同時にこれの意味するコトは――――〕

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