<肆>

 

(それからどうしたの?)

 

 

京:すごいわね、婀陀那。 まさに今日は 目から鱗 ・・・って感じよ。  だから、今日はあなたの択んだの総てロハ・・・・って事でどう?

 

お:(ロ・・・ロハ??!!) あ、あの・・・それでしたら、わたくしは・・・?

 

京:ああ、柾木さん・・・・も、いいか。 そうですね、じゃあお好きなの一品だけなら・・・。

お:うふふ・・・・悪いですわね、じゃあ・・・この織部の盛り付け大皿を。

 

京:はい、かしこまりました。 で、婀陀那はどうなの?

 

婀:妾か・・・・そうじゃのう、なれば・・・今ここで使ったのを全部・・・と、あと・・・

京:はいはい、あの鰹箱から卸し金ね・・・それと?まだ何かあるの?

 

婀:うむ、確か、ここの蔵に眠っておる、信楽の水桶を・・・・の?

 

京:えぇっ?!し、信楽の・・・??  ち・・・ちょっと待ってて、いま確認するから・・・・。

 

  (ぷるるる・・・) あっ、もしもしお母さん?あの信楽の水桶・・・うん、そう、アレってまだ蔵の中よねぇ?

  えっ?!そうよ、そうなのよ!ようやく貰い手が見つかったの、じゃあね。

 

  良かった・・・・まだあったって・・・。

 

お:それは・・・・どういうことですの?

 

京:えっ?!あぁ・・・実は、数年前にね?新しい客層取り入れるために、お爺さんとお父さんが出資して手に入れたのよ。

  でも・・・そこまでは良かったんだけど・・・中々いい買い手が見つからなくてね?それで今まで寝かしちゃってたのよ。

 

婀:しかも、それ以来ここの業績は左前でのう。 よもやこれの祟りではないか・・・と、目されておったくらいなんじゃ。

 

京:そうなのよ・・・それで、憑きモノを払って処分しようか・・・って話が二・三持ち上がったのはいいんだけれど・・・

婀:そういえば、不思議とありませんでしたのう、そういう事・・・。

 

お:え・・・?? と、言う事は???

 

婀:お払い当日になって、神主が不慮の事故に遭うたりしてのう、都合がつかなかったのですよ。

京:それで、皆が皆怖れちゃって、お蔵の中に閉じ込めた・・・ってワケなの。

 

お:は・・・・・。

 

 

(なんとも・・・背筋のさむぅ〜〜くなるようなお話しではありますが。

でも・・・すると、婀陀那(ステラ)が、この曰くつきの物を購入しようとしたその真意とは??)

 

 

京:毎度ありがとうございましたぁ〜〜!

 

 

 

お:(うふふふ・・・) また・・・今回もお礼を申し上げなくてはなりませぬなぁ?驍様。

婀:えっ??何の事?

 

お:今回の一件でございますよ。 妾でもあのような事が出来た事を・・・・な。

婀:あ〜〜はいはい。 でもねぇ・・・ワシはただの当たり前の事を、やっただけなんだけどねぇ・・・。

 

お:(じゃが・・・その当たり前の事を、今の妾達は知らぬ・・・しかも、それを平然と、当然の如くやってしまわれるこのお方は・・・)

  それにしても、驍様? どうしてあの曰くつきの一品、ご購入なされたので?

 

婀:えっ?ああ、あの・・・・アレね。 あんなものはね、単なる噂に、尾ひれ背びれがついたものなんだよ。

  神主さんが事故ッたのも、偶然の他ァならない。 それにね、あんな縁起物を祟り物だって言った日にゃ、それこそ大罰が中(あた)るよ。

 

お:成る程・・・。では、早急に、飾るスペースを考えねばなりませぬなぁ・・・。

婀:はぁ??何の話?

 

お:またご冗談を・・・・。 その水桶、ギルドのディスプレイ用に購入されたのでありましょう?

婀:いつ・・・?誰がンな事言ったの?

 

お:え・・・?! で、でも・・・そのために購入されたのではないのですか??

婀:まーさか、あんなご大層なモノ、うちのギルドに飾っとくんじゃあ、それこそ祟りがあるかもよ?

 

お:えぇ??? ま・・・また、それはどう言った意味で????  それに・・・では一体どこに?

 

婀:まっ・・・一つ言える事は、器の違いかねぇ。 飾るほうも、飾られるほうも相手を択ぶ・・・・っちゅう事だよ。

  それに、アレの行き先は、もう決まってることだし・・・・ねぇ。

 

お:えっ?!ど、どこなのです??

 

婀:(ニシシシシ・・・・)                                                                  蜆  亭。

 

お:(の゛???) し・・・蜆・・・って、だ、大丈夫なのでありますかぁ??!

 

婀:あ〜〜大丈夫、大丈夫。  逆に褒められっかもよ??

 

 

(なんと!婀陀那(ステラ)、あの曰くつきの水桶 購入の真意は、自分のとこのギルドに飾るためにではなく、自分たち『ビッグ3』が良く利用している

蜆  亭(『発展篇』の“第肆講”参照のコト・・・)

に収める様子なのです。(でも・・・おひぃ(婀陀那)、なにやら懸念がおありのようですが???)

 

それはそれとして、ギルドに帰ってきたようでありまつ。)

 

 

お:ただいま・・・・あ・・・っ、ス、ステラさん・・・。

 

ス:あ・・・っ、こ、こいつはども・・・。

 

婀:あ、姐上??(―フ―;;)

お:分かっておりますっ!

 

 

サ:(は・・・) こ、今回もお咎め無しかよ・・・。 スーさん、あんたおひぃに 袖の下 贈ったんじゃねぇ〜〜の??

 

ス:はぁぁ??そ、袖の下・・・って、な、なんでわ・・・・ワシがンな事せにゃあならんの??

 

臾:いゃあ〜〜、そうゆいはりましてもなぁ。 この間まで遅刻した・・・ゆぅたらどつかれまくってましたんやでぇ?

  それが、ここ二・三日なり潜めとる・・・っちゅうんは、そゆ事やおまへんのか??

 

ス:ム・・・・ムグ・・・。(←どうやら二の句が告げないでいるらしい・・・・(^^;;)

 

J:いゃあ〜〜それにしてもやりますよねぇ?

“これこれ、いちごや・・・うぬも相当のワル よのぅ・・・”

“いへいへ・・・おだいこん様も中々に・・・”

  ・・・・って。

 

お:(女禍様・・・あんたそりゃあ時代劇の見すぎて!(―ブ―#)  うん?まてよ?もしや・・・・)

  あのぉ・・・ちょっとぉ?Jokaちゃあん? 御用がありますから・・・ちょっとこっち(応接室)へ来てくださらなぁい?(猫なで声)

 

 

J:あっ、はぁ〜〜い♪ なんにゃそか?にゃりん〜

お:・・・・・女禍様、まさか・・・あなた様のお仕業・・・ではありますまいよなぁ〜〜・・・?

 

J:あ・・・あれれ〜?どしたのかなぁ〜? おひぃさん、まるで婀陀那ちゃんのよーな喋り方してて〜。(しれ〜〜ッと)

 

お:お惚けになるのもいい加減にしなされよっ! もうすでにあなた様はご存知のはずでありましょうがッ!!

 

 

J:ふぅぅ〜〜ん・・・やっぱしねぇ〜。

お:・・・・・・・へ??

 

J:つまり・・・いま婀陀那ちゃんの体の中には、驍さんが。で、おひぃさんの中には婀陀那ちゃんが・・・・って事なんでしょ?

お:あ・・・っ、あなた様のせいでは・・・・ない??

 

J:チミも上官に対してしっつれいな事を言うにゃそねぇ〜〜。

  何なら永久にこのまんま固定しといてやろうかァ?(ちらちら)(←肆宝剣ちらつかせながら・・・(^^;;)

 

お:(あ・・・っ、それいいかも・・・)  ・・・って、な、なんて不届きなッ!!(ポカポカ)

  お冗談も大概にしなされよ・・・・。

 

J:(こいつ・・・・今 ちょっとそれいいかも・・・ ッて思ってたにゃそね・・・(―フ―;;)

 

  でも・・・・ねぇ、私の仕事じゃあないのは確かだよ。(まっ、それを考えた節も、あったんだけどねぇ・・・・)

 

 

お:え・・・・っ??! でっ、では・・・・誰が?

 

J:さぁ・・・? でも、やりそうな人・・・・一人だけ心当たりあるんだけどなぁ〜〜・・・。

お:だっ・・・誰でございます??

 

J:・・・・・・。(フゥ)  そゆ事はさ、縁を司る婀陀那ちゃんなら分かる事。

  それに・・・あの人も、驍さんも今回の事、起こした人・・・・もう既に分かってんじゃあないかなぁ・・・。

 

お:た・・・驍様も・・・?(だ、誰??)

 

J:そいじゃ一つだけヒント与えよっか・・・・。  君たち三人の事、一番に心配してくれてる人だよ・・・・。

お:・・・・・・。(はっ?!) ま・・・っ、まさか・・・??

 

 

(さすがわJokaちん(女禍様)、今回のこの事件(事件・・・(^^;;)起こした張本人、分かったようでありまして?

それにはおひぃ(婀陀那)も、徐々に分かりだしてきたようです。

 

その誰かさん・・・とは、Jokaちんの言ってたように、彼女達三人の事を一番に心配している人物のようで・・・・

だとすると、彼女達のご両親??とも取れなくはないのです・・・・が、どうもそれとは違うようです。

 

 

そして、そうこうしているうちに、ギルドも終業時間となりまして、それぞれの家へと帰っていくようです。

でも、この二人・・・・そう、おひぃ(婀陀那)と、婀陀那(ステラ)は、またおひぃさんのマンションに戻ったようで・・・・)

 

 

婀:あ゛あ゛〜〜何か知らん・・・・肩こった〜〜!!  あ、なんでだろ〜〜♪ ひぃちゃんの時は、そんなに凝らなかったのにねぇ〜〜。

 

お:(フッ・・・)お主も・・・よ〜やく妾の辛さが分かったようにござりまするなァ?  ほれ、これのせいぢゃよ。(つんっー☆)

 

婀:ぁはんッ  ・・・って、胸ですかい・・・。 はぁ〜〜なんかありすぎる・・・っつーのも考えもんだぁねえぃ。

  さぁてと・・・それより風呂でも入りますかい。

 

お:ああ、今回はそなた一人で入りなされよ?

婀:ええ゛?なんで・・・?どして・・・。

 

お:(フフン・・・)たまには、妾のよーな、 ナイス・バディ を見るというのも、目の保養になりますぢゃろ。 ご存分に、堪能しなされよ。

婀:・・・・・。(―w―;;) 何を考えとんのかい・・・・おまいさんは。

 

お:妾のなら、いくらでも見て下されよ〜〜と、こう言うておるのでありまするよ。(のほほほほ・・・)

婀:あ・・・婀陀那っち・・・それがあんたの本性かい・・・。(―フ―;;)

 

お:おやおや、ご入浴は一人ではまかりなりませぬかぁ???

婀:わ・・・っ、分かったよっ!一人で入りゃえぇんでしょがねッ!!

 

お:そぉ〜〜う、それでよろしいのぢゃ(ムフ♡♡

 

 

(おひぃ(婀陀那)、あんたなに企んでんだか・・・・。(―フ―;;)

しかし、その名の由来ともなってる “婀娜な” (ハイ、辞書で調べよ〜ね〜??)の通り、いかがわしい事である事は間違いないよ〜で・・・

婀陀那(ステラ)も、目隠しせず・・・の入浴を余儀なくされたようでつ。(うらやましいよ・・・・おまへ)

 

 

しかし・・・アレから50分が経ち・・・一時間あまりも経って・・・?)

 

 

お:・・・・・に、しても・・・・・驍様、長湯じゃのぅ。(50分)

 

・・・・まさか、のぼせておったりして。(ははは・・・)(1:20)

 

・・・・・いや、案外そうかも・・・(― ―;;)(1:45)

 

・・・・心配じゃのぅ・・・・ちと覗いてみるか。(1:58)

 

 

驍様?いかがなされたか・・・・・・あ゛っ。

 

 

婀:ふにゃあぁ〜〜〜。(◎フ◎ll)~゜

 

お:よ、よもや・・・と思っておったが・・・妾の肉付きの良さに、出るに出れずじまいになっておって、湯中りしてしもうたのか・・・・。

  計画は、失敗じゃったか・・・のう。(ポリポリ)

 

 

(やっぱロクな事を考えて・・・・って、まあ彼女も 杜下驍 という人物に、内心惚れている一人ではあるから、

こういう機会なくしては、自分の方になびかせるチャンスはない・・・と考えてたんやね?(でも・・・誘惑する相手がのぼせてちゃあねぇ・・・(^フ^;;)>)

 

と、まあそんな事はさておき、のぼせて気ぃ失ってるヤツは、体を拭いてもらって寝室に・・・

そして、自分も夕食をそこそこに、入浴も軽めに済ませて床に就いたようです・・・・・・。)

 

 

 

 

 

 

 

 

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