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(それはさておき、一方でサヤとの果し合いを取り付けてきた婀陀那。 『ギルド』に戻ってきたのはいいのですが・・・?)

 

婀:(ふぅ・・・)ただ今戻りました。                                   お:お帰りなさい。あら? どうしたのです? 婀陀那さん・・・・浮かない顔して。

婀:え? あぁ、えぇ、ちょっと・・・。                                         お:あら、そう・・・。

 

婀:(しかし・・・、成り行き上とはいえ、彼の者と果し合い紛いの事を約してしまうとは・・・・いかがしたものであろうか?)

ス:おや? どったの? ずいぶんと深刻そーな顔をして、もしかしてあの日?

婀:・・・・・・・。                                                           ス:あら、面白くなかった?(^フ^;;)>

婀:のう、社主殿、少々相談に乗ってもらいたい事があるのじゃが・・・

ス:おいおい、そゆのって、ワシじゃあなしに、ひぃさんにするんが筋・・・・ってなもんだろーよ。

婀:うーむ、やはりそうしたほうが良いかのう。 あいや、悪かったな。             ス:いえいえ、どうござりんして。

婀:姐上、少々お話したき、議があるのですが・・・。

 

(婀陀那、ようやく意を決し、今日あった出来事そのままと、サヤという者と果し合いをする旨をおひぃに相談する。)

 

お:そう・・・、そんな事が。

婀:はい、妾も昔からの悪いクセが抜けきっておらなかったようですじゃ。 申し訳ない、ご迷惑をおかけいたす・・・。

お:いいのよ、そんなこと。 でも、嬉しいです。                                 婀:は?

お:また、あの頃のように、気軽に婀陀那さんのご相談受けれるんですもの。         婀:あ・・・。(そ、そうか、それでステラ殿・・・感謝痛み入りまする)

 

お:ところで、明日の・・・・あの場所で、ですか・・・。                         婀:・・・・ええ、そうです。

お:皮肉なものですね、今ここにいるわたくし達が、あそこで・・・。               婀:・・・そうでしたなぁ。

お:では・・・、不詳、このわたくしが見分役をして差し上げますわ?

婀:お・・・、おぉ! 然様ですか! いや、真に申し訳ない、恩にきますぞ?! 姐上!!

お:いえ・・・そんな・・・、そのくらいでしか、婀陀那さんのお役に立てそうもないですし・・・。

婀:これは・・・、なんとも、勿体のないお言葉を。 これで、この婀陀那、実力を如何なく発揮できそうじゃ。

 

ス:お〜お〜、いやだね〜〜、怖いね〜〜。 いまどき決闘だなんて・・・、 

お:にえェェい! だ〜まらっしゃいッ!!

 

スコーン!!−☆(おひぃの投げた灰皿、見事ステラのド頭に命中(^^;;)

 

:いて・・・。

 

婀:キジも鳴かずば撃たれまいに・・・。(--;;)

 

 

 

(さて、その翌日、サヤが指定した時間と場所に現れる三人・・・・)

 

サ:ふん・・・。 逃げずに来たのは褒めてやる、が、そいつは何なんだ?!

婀:気になさるな。 この方は、この果し合いの見分をしてくれる方じゃ。 別に何もいたさぬ。

お:見分役を仰せつかった おひぃさん と申す者です。  よろしくお願いいたします・・・。

サ:ふん、まぁいい。 そろそろ始めようか。 うん? あんた・・・得物は?

婀:武器など必要ない。 妾の武器はこの身、一つじゃ・・・!

 

バッ!(婀陀那、身に纏っていた上着一枚とると、そこには文字通り鍛え抜かれた体が・・・)

 

サ:う・・・・む(なんてヤツ、人は見かけによらねぇ・・・ってのは、この事だな)

 

(・・・と、そこへ、運がいいのか、悪いのか。 Jokaが、大学からの帰りに、その場所を通りかかってしまったから・・・・大変な事になってくるのです)

 

J:おおっと! こんなとこで決闘だなんて。今時珍しいもんだにゃー。 でも、なんだか面白そーだし。 覗いてこっかな?  うんひ、うんひ・・・

 

(よせばいいものを、Joka、この二人の決闘を見物するようですよ? 何事もなければいいのですが・・・・)

 

 

サ:(バッ!      トサ・・・)・・・・。                                         婀:お主・・・、自分の得物を棄てるか。

サ:ああ、当然だ。 それにもし、こんなの持ってて負けでもしたら、こっちがいい“笑いモノ”だからなぁ。

 

婀:(フッ・・・)良い心がけじゃ。 参るッ!!              せあぁぁっ! ぬんっ! けぇりゃあぁぁぁっ!!(婀陀那、ダッシュと共に、猛攻)

サ:はっ!! おっ・・・と、でえぇぇいっ!(サヤ、婀陀那の猛攻をかわしつつ反撃)

 

お:(凄まじい攻防・・・、このサヤという方、素手の方でもやるようじゃないの・・・)

J:(おひゃ〜〜、中々やるもんだにゃ〜、カン兄ィとやらせたらどっちが勝つかな?)    ・・・って、おわ〜〜ッ、こっち来たぁ〜〜。

お:(あら? あの人何をしているの? こんな危ない場所で・・・) あ・・・っ!  危ない!!

 

婀:な・・・っ!?(ガッ!)       うあっ!!(ドサ・・・)                        サ:もらったぁ〜ッ!!

 

(なんと、一瞬の判断を誤って、逃げ遅れたJokaに、婀陀那が蹴躓き、その場に転倒してしまう。 サヤ、それを逃さず手刀を繰り出すものの・・・)

 

お:そこまでです!!(パシッ!)                                                 サ:う・・・っ?!(んな・・・、この女、オレの手刀を??)

婀:あ・・・・姐上。

 

お:・・・・・もう勝負はつきました。 これ以上やりあう必要はございません。

サ:な・・・なんだって?! 冗談じゃねぇ! 第一、そいつに蹴躓きさえしなかったら・・・

お:どうだとでも? それに、周りの注意を怠って転倒したのは、明らかにこの人の不注意からです。

 これが単なる果し合い程度だから良かったようなものの・・・。

 それに、そう言う判断の“遅れ”というものは、実戦において致命的なのはご存知のはずでしょう?

 

サ:な・・・・なんだって、そいつを・・・。

お:・・・明らかに使い込まれた業物。 『備前刀』、その中の『長舟長光』と、わたくしは詠みましたが?

サ:成る程、いい目をしてるな、あんた・・・。                                        お:さ・・・、婀陀那さん。 手を貸してあげますわ。

婀:これはかたじけのうございます、姐上。(よっ・・・・と)

お:いいのよ・・・。       それと、あなたこんな危ないところで、一体何をしているのです?

J:うい゛〜〜ッ、怖かったよーッ。 あたしはただの見物人ですだに・・・それがまさかこんなこっちなるとは、おー釈迦様でも気が付くメェ〜〜。

婀:(な、なんじゃこやつ・・・・まるでステラ殿を見ておるような・・・)

 

お:(はぁ・・・)もう、危ないからこんなところに来てはだめよ?

サ:(フ・・・面白いやつもいたもんだな)  うんっ?! な、何ッ!  おいッ! あんた、あぶねえ! すぐそっから退けッ!!

お:ええっ?! 危ないって・・・もう果し合いは終わったのですから・・・・

 

(しかし、そこには確実に“危険”が迫っていたのです。 音もなく、その気配すら感じさせる事もなく、おひぃさんの背後に忍び寄る無数の影が・・・・)

 

サ:く・・・っ! 間に合うか!!?(サヤ、自分の得物のある地点まで駆け寄る)

お:えっ??! な、何??                                                     婀:んな・・・あ、姐上〜ッ!!

J:う、うげ・・・(こ、こいつら・・・)

 

ス・・・・        ・・・ス・・・・          ・・・                シュバァッ!!

 

お:きゃあぁぁっ!!(ドサァッ!)                                             婀:あ、姐上・・・お気を、お気を確かに!!

お:うっ・・うぅ・・・

J:な、なんだよ・・・こいつら・・・(おいおい、それにしても随分といるよな・・・)

サ:ち・・・亡者共め・・・なんだってこんなに。 やはり、狙いはこのオレか・・・?  だがなぁ、頭数さえ揃えりゃどうかなるとでも・・・

 

ド・・・・   ・・・     ・・クンッ!

 

サ:(ゾクッ!) な・・・・何??(クル)  う・・・・あぁ・・・・。

 

(その無数の影がおひぃさんの影に紛れ込み、彼女を強襲、手傷を負わせる。 そして、同時に一行を包囲するように取り囲むが、サヤ全く動ずる事なく

刀を正眼に構え、事態に対応する。・・・・・が、背後に異様なまでの怖気を覚え、振り向くとそこには・・・・)

 

婀:姐上・・・・。 この・・・妾がついておりながら・・・・申し訳ございませぬ。 今、しばらくのご辛抱を・・・・。

サ:あぁ・・・お、お前・・・・なんなんだ、その腕と翼のようなものは・・・・。                            J:・・・・・・・。

 

婀:ふっふ・・・・フフフ・・・・クククク。 見えるか、お主にはこれが・・・。 幼少の頃からなる事がなかったので、すっかり忘れておったわ。(ククク・・・)

サ:ッ・・・・・ぐっ!!(こっ、このオレが震え?? バ、バカな・・・)              J:・・・・。(そう、こんなところに・・・・いたのね)

 

 

 

 

 


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