<よん>

 

(さて、一方で、面接を終えたおひぃさんは・・・といいますと?)

 

お:えーっと・・・住所録によると、この辺りなんですけど・・・あっ、あれかしら。  ふむ・・・ここに間違いないようですわね。

  それから・・・・202・・・202号は・・・あっ、ここですわ。

  (大家さんに頂いた鍵で・・・)

 

カチャ・・・・カキンッー☆                   キィ・・・

 

お:お邪魔いたしま・・・・  う゛を゛っ!!  な、なに・・・・この散らかりよう・・・(まぁ、ある程度予測はしていましたが・・・)

  ここまでひどいなんて・・・・(おひぃ、どこかで見た光景・・・『第一講』参照(-フ-;;)

 

  そ、それにしてもステラさんはどこ? 安静のはずなのに。

 

 

(するとその時)

フンジャー・・・・・                 ポンポンポンッ・・・・

 

ス:うぃ〜〜、まいっちったよねー・・・・今年のにゃ。 まさか、上からだけと思いきや、下からも・・・って      ありゃ??

お:スッ・・・ステラさん??  どうしたのです?

ス:いや、どうしたのですって聞きたいのはこっちで・・・(ピィ〜〜ゴロゴロ) うぎょっ! まっ・・・また・・・!!

 

バタンッ!-★                 XXXXXXXX〜〜(あまりのお見苦しさのため、表記できない事をご了承くだちゃい(^フ^;;)>

 

お:あ゛・・・そゆことですの。  でっ、でもわたくしは下痢を伴いませんでしたが。 と、言うことは、感染は私からじゃないのですか?

 

ス:あ゛う〜〜、ワシも熱ぐらいならたへられるんけどねぇ・・・まさか下痢までするなんて思わなかったじょ・・・。

  ところでひぃちゃん何しに来たの?

お:何をしに来たの・・・って・・・べ、別にいいじゃありませんか。 それよりも、散らかったこの部屋、片付けさせてもらいますよ。

ス:(はぁ〜〜ん・・・)ま、いいけんど、あましキレーに片付けすぎないようにね。

お:な・・・っ、どういう意味です!!?

ス:キレーに片付けすぎちゃって、何がどこにあるのか分からなくなるんじゃ、その意味もなくなるってもんでしょーよ。

お:はぁ・・・うっ・・・。(どぉやら身に覚えがあるようで(-フ-;;)    そ、それではそれに気をつけさせてもらいますわ・・・。

ス:どんぞ。(うぎゅるるる・・・)  お゛ぅっ  そ、そんじゃあ・・・こっちもしばらく篭城させてもらいますわ゛・・・。

お:はは・・・中々辛そうですわね。

 

 

(それから30分後)

ス:(げっそり) は・・・胃の中にあるもん全て出し尽くした感じ・・・。  おっ・・・と、はー・・・中々キレイに片付いてんなぁ。

  ふん・・・(どれ・・・)、 ガサ・ガサ・・・  一応、言ってたこと理解してもらったようだすねー。

  で、肝心の本人さまは?

 

お:あっ、もう出てこられたのですか? 一応部屋の中片付けさせていただきましたが。 いかがなものですか?

ス:あぁ? うん・・・ま、いいんじゃないの? 一応今やってることに必要なもの、近くにあるんだしさ。

お:どういたしまして。

(それにしても、驚くべきは・・・ここには、今までにわたくし達がこなしてきた仕事の、詳細な情報分析結果が・・・

ここを片付けていくうちに見させて頂いた資料の殆どが、それに係わりの深いものばかり。     つまり・・・ここは、いえ、ここが本当の『ギルド』の心臓部なのですわ・・・。

その証拠に、これなんかは・・・先日わたくしが婀陀那さんに頼んでおいたもの、その解析の素晴らしさには舌を巻くものでしたが・・・・

よもやこの人の手によるものだったとは・・・)

 

ス:おや、どうかしなすって??                                           お:いえ、なんでも・・・、あっ、わたくし何か作って差し上げますわ。

ス:ええでがんすよ。 自分でやりやすから。                               お:いいえ、やらせてください、これでも一応は 女 の端くれですから。

 

ス:(女の端くれ・・・って・・・(-W-;;) ま、お気の済むまでおやんなさい・・・。 (ゴト・・・)

お:あの・・・なんなのですか? それ・・・。                                   ス:うん? 治療班待機。

お:は・・・・(ち、治療班・・・・(ヒク) く・・・っ!!(な、なめられてますわね・・・)

  い、いいでしょう、わたくしの軽やかなお手並み見てそれが無駄だということ思い知らせてあげますわっ。 (-ブ-#)

トントントントン・・・・・・・・   ザクッ!(ブシュ)

  あ゛う゛っ!  っつつ・・・・。

 

ス:あーらら、やっちめぇやしたね・・・だーからいわんこっちゃない。 どれ・・・あー、親指のハラやっちまってますね。

  とりあえずは、これ巻いちまっておくんなさい。

お:これは・・・?

ス:サポート・バンテージ・・・・っつってもなんごつかわかんねーっしょけど、要は、包帯と絆創膏一緒ごたになったやつでがんすよ。

お:は・・・そんな便利なものが・・・。                                   ス:便利・・・つったって今じゃどこの薬局にでも置いてんだけどねー。

お:あ、有り難うございます。 では改めて・・・

 

ス:あーあー、なに作るかしんねぇっすけど、食材んな持ち方しちゃまた指斬りまっせ? どれ、ワシに貸してみんさい。

お:ど・・・どうも、申し訳ごじゃりません・・・。                         ス:んで、この食材で・・・なに拵えるんでやんす? 

 

お:えっ?! まっ、まぁ・・・あなたに早く立ち直ってもらうべく、体力回復を優先にしたメニューを・・・

ス:え゛っ?! 今 何て・・?    こ、これ・・・ひぃちゃんじゃなくて・・・ワシが食べんの??

お:は? そうですけど・・・何か?                                       ス:(そうですけど・・・ってさもトーゼンそうに・・・(-フ-ll;;)・・・・没収。

 

お:な・・・っ、何をなさるのですっ! せっかく人の好意を・・・!!

ス:あ、あのさぁ・・・もちっと考え直さない? 病人食に肉や魚なんてさぁ・・・まんづ胃がうけつけねぇっしよ。

お:あ・・・っ、そ、そうなんですの・・・・ネ?  つ、ついです、うっかりなんですのよ・・・(おっほっほっほっ)

ス:( まぢ だな・・・この笑いわ) まっ、これから作る機会もありましょうから、どんなんつくりゃええか、おせぇたげましょ。

お:ど・・・どうも、申し訳ごじゃりません・・・。(今日二回目(-フ-;;)

 

ス:ま、一般的な病人食っつったら 粥・おじや だね。 ホレ、米といで。         お:は、はぁ・・・。

シャコシャコ・・・・ジャ〜〜――・・・

お:終わりました。                                                                                                                         ス:ほいじゃあフツーに飯炊いて。

ぐつぐつ・・・くつっくつっ・・・・

お:炊き上がりました。

ス:それを、ちょい ちいさめのお鍋に食べるだけ入れて・・・そこに、水をひたひたになるまでつけて、炊いて・・・あとはこのままで梅干つけてもよし。

  もし、なんか足んないんだったら、卵まぜったりして、醤油一たらしか、味噌を付け加えて・・・ネギの刻んだのを散らしてもOKかね。

お:(はぁ・・・)

ス:あと、そいから・・・消化助けるためにも、大根すったりしたのにカツ節つけるってのも一つの手だわな。

  ま、以上のことを踏まえて、ご自分でやったんなさい。

お:はい。

 

 

 

(そして小一時間後・・・)

お:できました・・・。

ス:(ほう・・・)どれどれ・・・ (ふむ)味噌と卵のおじやに、大根すりね・・・(ぱく)  ぅんッ! 中々の出来じゃないの?? 初めてにしちゃ上出来だよ。

お:わ、分かりましたか・・・。 わたくしが包丁握るのも初めてという事・・・。

ス:まぁ・・・そりゃあねぇ、モノ切るときでも、手ぇあんなに震えさしたんじゃ、イヤでも切れるもんざんすよ。

お:はぁ・・・。

 

ス:でね? 今ひとつわかんねぇことがあるんすけどねぇ・・・・。                                            お:・・・なんでしょ?

ス:いぇねぇ・・・(ズズズ・・・)  そんな・・・包丁握るのも初めてのお人が、何でこんなことしたかったか・・・って事なんすけどね・・・。

 

お:あぁ・・・そのことでしたら・・・わたくしは、ただ借りを返しに来ただけ ですから・・・。

  でも、かえって余計に借りが増えてしまったようですわね。                                それに・・・

ス:(ふぅん・・・)・・・・・。(ズズ・・・)

お:それに・・・わたくし、他の方達から見たら冷たい人間のように思われているようですから・・・。

ス:・・・・(ふふ) でもねぇ、あんたこうして、ワシの見舞いに、しかもとても器用とも思えないまでも、いいものを・・・・

ぎゅっ としたものを拵えてくれたじゃあねぇですか。 気にするこっちゃねぇですよ、んな事・・・。(ずるずる・・・)

お:・・・・・・はい。(ありがとう        ございます)

 

ス:ふぅ・・・・いや、しかし・・・実に久しぶりに、身も心も温まるものを頂いた感じですわ・・・。 ごっそさんでした。

  まっ、明日か、明後日ぐれぇにゃ復帰できるとおもいますよってに。

お:それでは、お待ちしていますわ・・・。

 

 

 

 

 

 

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