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(ギルドにて)
ガチャ・・・・
お:ただいま。 婀:お帰りなさいませ、姐上。 おや? そのお子は・・・?
お:えっ? えぇ・・・『お稲荷』さんの近くの林で眠りこけていましたので、わたくしが連れ帰りましたの。
婀:成る程・・・それで、警察の方には? お:これから連絡しようと思います。
ピッ・ポッ・パッ・・・・トゥルルルル・・・・トゥルルル
お:あっ、もしもし? 警察の方でいらっしゃいます・・・?
婀:ふふ・・・姐上は相変わらずお優しい・・・。 しかし、それにしてもこの子供、なぜにあのようなヘンピなところで眠っておったのかのぅ。
サ:へへっ、さてな・・・。 に、してもよぅ、こいつの寝顔
無防備だよなぁ。 思わずほっぺたつっつきたくなるぜ・・・。
J:あぁん、ダメですよぅ、せっかく寝てるとこ起こしちゃ・・・。 でも、ホントかわいいっすね・・・・。
お:さてと、一応連絡の方取れましたし、これからどうするか・・・・よねぇ。 あら? それよりステラさんは??
サ:あぁ、そいやぁ、スーさんなら酒買いに行ったぜ? お:あ・・・はは・・・・さいですか・・・・
J:うんっ?!(あれ?・・・・この子・・・??!)
少:う・・・・・ん、うん?! み゛ゅ???! J:あ・・・ッ、起こしちゃった?! ごっめぇ〜ん。
少:えっ?! え・・・っ??! こっ、ここどこ? あれ・・・・・あたし・・・・・・あれぇ??!
婀:ふふ、何も心配される事はない。 そなたが『お稲荷』さんの林で眠りこけておったのを、偶然にもこのお方が見つけられてな。
今はここに一時的に保護されておるのじゃ、分かったかの?
お:そうですのよ? あのようなところに、あなたが一人でいらしたから、危険と思ってここに連れてきたのです。
ご迷惑でした?
サ:そうだぜ? 最近物騒なんだから、おめーみたいなちっこいのが、誰も知らないところにたった一人でいてみろ。
それこそ闇の亡者共の餌食に・・・
げんこつ!−★
サ:いってーなぁ! あにすんだよ!! お:あなたこそ、まだ年端もいかない子を捕まえてなに脅してんですかっ!
サ:べっ・・・別に脅してるんじゃあなくってさぁ、事実を言ったまでだよ・・・分かったよ、悪かったな、謝るよ。 済まなかったな・・・。
少:う゛・・・・・・・みゅ・・・・(し、知らない人ばっかりみゅ・・・)
(そう、この少女にとって回りは知らない顔ばかり。 しかもこの一種異様なムードになってきたときに、実にいいタイミングで(この場合は 悪い 方のです)
ステラが戻ってきたものだから大変な事になってきたのです)
ス:ただいま戻ったにょょょぉ〜〜〜〜ん(うぃーっ) ねぇぇ、みんなぁ〜〜おとそのむぅ〜〜?(ひっく)
お:(全くこのバカは・・・) はぁぁ〜・・・・、お店から戻る道中、酒をかっくらって既に出来上がってるなんて・・・・。
ヤレヤレ、今年一年も何かと くろー しそうですわ・・・。
ス:んふん? なぁにぃ??? おひぃちゃん(んふふふ) なに独り言いっちゃってんのよさ(でへへへ・・・)
お:何でもありませんっ!! (全くもう!!)
ス:でゅふふふん・・・ぅうん、おひぃちゃんのいっけづう! おんやぁ? だぁれ、この子・・・・どったのぉ???
少:ぴいっ?!!
(すると、次の瞬間!!)
ぽんっ!−☆
ス:へえ゛っ?!(ぃッく!) お:いい゛っ?! 婀:なんと・・・ サ:うわ・・・ J:は・・・・ぁ
(なんと・・・今の今まで、少女だった者の姿が一変して、とある者の姿に変わってしまったのです。 その気になる『ある者』とは・・・?
頭から生えた『大きな動物耳』、それと、お尻からは、これまた ふさふさ とした毛が生え揃った『尻尾』
そう、どこからどう見ても、 狐 のそれだったのです。 (それがどうやら、今まで人の姿をしていたのが、感極まって正体を現したみたいですね)
そう・・・・、実はこの子こそが『稲荷権現』の仮の姿だったのです。 でも、そんな子がどうして・・・?)
お:あっ、あっ・・・・・、あの・・・・あなた??
狐:うっ・・・・う゛う゛・・・・ど、どうしよ・・・・ばれちゃったみたいみ゛ゅ・・・・(えぐえぐっ・・・)
サ:おっ・・・おい・・・、こいつどっからどう見てもキツネだよなぁ? そっ、それが今まで人間の子供に化けてた・・・ってーのかぁ?
狐:ああっ! ご、ご免なさいみゅぅ! 別に・・・別に悪気なんてなかったんですみゅ!!(ぽろぽろ)
婀:こっ、これ! サヤ殿・・・・いらぬ事を申すではない。 済まなかったのぅ、お主・・・さ、これで涙を拭くがよい。
狐:あ、ありがとですみゅ・・・(ちぃ〜〜ん)
J:(ふぅ〜〜ん・・・成る程、やっぱりね。 すると、あともう一対も・・・・)
ス:とっ、ところで、この子確か『お稲荷』さんの林で・・・・ってことだったよね?(すっかり酔い冷めてまし(^^;;)
お:えっ、ええ・・・・そうでしたわね。 ス:ひょっとして・・・この子・・・
お:まっ、まさか?? サ:お、『お稲荷』さんの使い・・・ってことか??
婀:・・・・ということになるよのう。
J:(・・・っていうよりか、 そのもの なんだけどね・・・・。 あ〜あ〜、奴さんすっかりおびえちゃって・・・)
狐:み・・・・みゅぅぅぅぅ・・・。