<参>

 

その翌日・・・

(婀陀那がステラになにやら相談事を持ちかけたようです)

 

婀:あの・・・・驍様、少々お話したき事が・・・。

ス:あぁ、分かってるよ、“セイバー”殿のこと・・・だろう?

婀:ええ、あれから少しばかり気になりましてな。

 

ス:あの伝説とまで言われた『退魔師』がこんなところにいたなんてね・・・・。

 しかもあの二人の上司だったなんて。  んで、話って?

 

婀:実はですな、探りを入れるため、あの教会へ掃除を名目に皆で行ってみようではないか・・・。

という話が持ち上がりましてな・・・。

ス:ふぅん・・・・それ、誰の案?

 

婀:それが・・・・女禍様なのです。

ス:(へェ・・・)

婀:どうやらあの方・・・・、思い当たる節がおありのようで・・・・。

ご自身 既にもぐりこんでおるようです。

 

ス:・・・・・・で?

婀:姐上には既に了承を得ております。

 

ス:なら話は早いじゃない。早速今日にでも・・・。

婀:ふふ、そう言うと思うて、手配済みでございますよ。

 

 

 

(教会にて・・・・)

 

マ:(ヒク・・・) お・・・き、君達・・・い、一体何をしにここ・・・・へ?

コ:なに・・・ってあたし達掃除しにここに来たんみゅ!

乃:・・・おねぃちゃんえらいみぅ・・・。(ポッ)

 

マ:(ム・・・ググ・・・・) あ、あいにくだがここは間に合っている!

 

臾:そゆ割りにゃ、ホコリたまっとるし、クモの巣はりほーだいやんなぁ? 元締め。(ニタニタ)

サ:そーだぜ? 他人の好意は受けれるときに受けまくっとかなきゃあな? 誰一人こんなまね・・・ってしやしねーンだし。

臾:せやねんでぇ〜〜? 誰も好き好んで、こんなボロっちぃ教会、掃除なんてきぃへンやろ?

マ:おっ・・・お前らまで!? ムッ・・・・・グッ! (よ、余計なお世話だ!!)

 

 

お:し、しかし・・・・汚れてますのね、何年滞っているのですの?

マ:い・・・いゃ・・・その・・・10年・・・・。

臾:んげっ! そんなにやってヘンの? きったなぁ〜〜。

マ:う、うるさいわ!!

 

 

 

コ:(パタパタ) うっひゃ〜〜ん、ここ・・・・すんごいホコリ溜まってるみ゛ゅ〜〜。

乃:・・・・(ケホケホ)・・・・。

 

 

(・・・・と、まあ。 ギルドの連中に振り回されて半ば呆然としているシホをよそに、皆張り切って掃除を開始したんです。

ですが・・・・もちろん当初の目的も忘れていません。 そうこの日の前日、婀陀那が予め『暗部』の真沙螺に調べさせていた事を

シホ本人の見えないところでおひぃさんに見せているようです。)

 

お:これ・・・・・本当ですの?

真:はい・・・見ての通りです。

婀:それにしても・・・ここ七年のうちで・・・・随分とがめつくなっておりますな。

  同じレベルの仕事であっても数倍に跳ね上がっておるとは・・・・。

 

お:まるで・・・・別人ね。 分かりました、それなら何とかこちらで手を打ちましょ。

  それにしても、これを言い出したJokaちゃんはどうしたの?

婀:ああ・・・・あの者でしたなら、既にもぐりこんでいるはず・・・・・なのですがのぅ。

 

 

(・・・・・と、そんな時、一人の少女がこの教会を尋ねてきたのです。

ですが・・・・この少女どこか普通・・・・ではないようですよ・・・・。)

 

少:あの・・・・・マザー、お願いがあるんです・・・。

マ:(うん?)・・・・・・・・。

少:あの・・・・マザー・・・。

 

ぞくっ!”

 

婀:うんっ?! な・・・なんじゃ! このオゾ気は・・・!!

サ:うっ・・・く、なんだ・・・このかつてない邪気は!!

臾:ち・・・・ちょっとヤボないか?(ハハ・・・)

 

乃:・・・・お、おねぃちゃんこわいみぅ〜〜・・・。(コみゅに抱きつき!)

コ:大丈夫・・・大丈夫よ乃亜、お姉ぇちゃんがついてるからね・・・!!(怖い・・・怖いみゅ・・・)

 

ス:うっひゃ・・・・まずいわこりゃ。 ワシらがどーこーできるレベルじゃ・・・・。

お:な、なんですの・・・?!  ここに来るとき、ちゃんと周りに結界はっておいたというのに・・・!!?

 

 

ザスンッ!

ピキピキ・・・・パキパキ・・・・

 

(そこへ、一振りの剣が天空よりこの教会の床に突き立ち、それと共に遠大なる八角形の陣を作り出したようです。)

 

マ:(ヌっ?!) あっ・・・あれは・・・!! し、『肆宝剣』!!?

  そ・・・それにこれは・・・『社稷之陣』!!

  

まっ・・・・まさか??

 

 

お:(えっ?!) 『社稷之陣』ですって? ま・・・まさか・・・“失われし秘法”の??

 

少:ウ・・・・ギギ・・・・

 

 

J:うふふ。 どう? 動けないでしょ? お嬢さん。

そりゃそうよねぇ、だって・・・あなた悪魔なんですもん。

  

ここにいる人たちにはなんでもなくてもあんたには毒みたいなもんですもんねぇ。

 

お:ジ・・・Jokaちゃん??

  (ですわよねぇ? それが・・・どうして、こんな超高度な術を?? ま・・・まさか?!)

 

婀:《じ・・・女禍様!!》

J:《わ、分かってるわよ〜〜・・・もぅ。 あぁー正体隠し通すのって辛いんだよなぁ〜〜》

 

 

少:フッ・・・フフ・・・ククク・・・。

こんなまやかし、いつまでも通用すると思うなよ?  そぅらっ!!

バチィッ!−☆

 

J:あっ・・・あうぅ・・・。(ドサ)

 いちち・・・・しくじったぁ〜〜、やっぱムリにゃそかね。 てへっ

 

マ:(・・・気のせいか)                                 お:(気のせい・・・だったの?)

婀:(ふぅ・・・・ヤレヤレ冷や汗をかかせよる・・・・)

 

サ:コラ! Joka! おめーはかっこつけてないで後ろへ下がってろ!

J:はぁ〜〜い、しくしく。(・・・・・よし)

 

少:だが・・・しかし、ワレの正体、看破したのは褒めてやろう・・・・。

ト:ワレの名は・・・『トラヤヌス』 かつて、魔界で猛威を振るった者よ・・・。

 

マ:(やつまで這い出て来おったか・・・・相当穴が広がってきておるようだな・・・・)

 

 

臾:えっ??! ち、ちょい待ち!

  と・・・・・『トラヤヌス』って、この前の一件とちゃいまんのか??

マ:ああ、そうだが?(しれ・・・)

 

サ:あぁ?! なーにが “ああ、そうだが?” なんだよ!!

 テメー、それじゃあ レベルB じゃあなくて A じゃあねーかっ!!

お:えっ??! ど、どういう事ですの?

 

サ:つまりだな・・・早い話が、 B よりもヤバイ奴等・・・そいつらが A なんだよ!!

  おい! シホ! んなことよりナオのやつに応援要請とかしたのかよ?!

 

マ:いいや? 第一この仕事の依頼は受けておらんからね。

 

サ:て・・・・テメーは阿呆か!?

  大体奴さんから出っ張ってきちまってるんだろーがよ??! えぇ?!

 

マ:それ(仕事)と、これ(アクシデント)とでは別問題だ、報酬のない物事はあまり気が進まんのでね。

  ま、カンネンするしかないな・・・。

 

サ:かぁーッ・・・こんのゼニゲバが・・・んなこといってるばやいかよ!!?

  おい! 臾魅! おめぇボサッとしてねぇでとっととナオのやつに連絡とれ!

臾:やりましたがな、そやけどアミさんこっち向こてるゆうてますねん。

サ:は? そらまたなんで??

 

ウゥウゥゥゥ〜〜〜〜・・・・

(ここでタイミングよく(?)パトカーのサイレンが教会の近くに・・・・そして・・・・)

 

 

 

 

 

 

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