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(ところ変わってアダナの家)

 

 

ア:・・・・・ただいま。

 

エ:あっ、お帰りなさい、アダナ様。 あの・・・どうされたのです? お冥い(くらい)顔をされて・・・。

 

ア:いや、なに・・・。 ちょいと嫌な噂耳にはさんじまったもんでな。

 

エ:あの・・・それは?

 

ア:あぁ、なんでも ヴァンパイア が町に出たんだとよ。

エ:(えっ?!)・・・・ま、まさか・・・??!

 

 

ア:・・・・済まないけど、帰ってすぐで悪いんだけど、ちょっとまた出てくるよ。

 

エ:ヱルムさんのところですね? 私もついていきます。

ア:あぁ、いいよ。

 

 

 

(アダナとエリア、ヱルムの自宅につく・・・)

 

ア:う・・・・っ!!(な、なんだ・・・こりゃあ!!)

エ:ひ・・・非道い(ひどい)・・・!(何もここまでしなくても・・・・)

 

ア:(あいつ・・・今までこんな事をされつつも・・・!!)

  おいっ! 開けろ!! 開けてくれ!!  私だよ! アダナだよ!!

ドンドンドンドンドン!

 

ア:ち・・・・(鍵をかけてやがるのか・・・) くぉのっ!!

ドバキィッ!−☆

                                               ガランガラン・・・

 

 

 

ア:ヱルム!? ヱルムーっ!!(く・・・くそっ、! い、いねぇじゃねぇか・・・)

  

  おい、ヱルム・・・・ヱルム、どこだーっ!!?

 

 

(アダナ、懸命になって探すも、ヱルムの姿は見つからず・・・。

最後に、浴槽の扉を開けた時・・・・ようやく彼女を見つける事ができたのです・・・・。

 

が・・・・・)

 

 

ア:ヱル・・・・(うっっ!) な、なんてバカな真似を・・・・

 

エ:はあぁぁ・・・。(ど、どうしてこんな事を・・・・)

 

 

(そこには・・・・全身を切り刻み、朱に塗れた(まみれた)彼女がいたのです。

ですが、不死者としての性なのか、死には至っていないようなのです・・・。)

 

 

ヱ:あっ・・・・アダナさん・・・。  どうしよう・・・私、中々死ねない・・・。

 

  私という汚れた存在がなくならない・・・・どうしよう!!

 

ア:バカヤロウか! お前は!!  そんなん事して済むとでも思ったのかぁ??!

  全く・・・人の気も知らねぇでよぅ!!

 

ヱ:ええっ?!

(ア・・・アダナさん、私の事を・・・?

  なによ・・・私の事をこんなにも心配してくれる人がいるんじゃない・・・)

 

  バカよね・・・私・・・って・・・。

 

ア:あぁ? 何言ってやがんだ・・・・(はっ!)

  く・・・くそぅ・・・・すっかり囲まれちまったみたいだな・・・。

 仕方ねぇ! 跳ぶぞ、エリア!

 

エ:はいっ!

 

ヴゥゥン・・・

 

 

(そして、瞬時に移動した場所は、ギルドの・・・・それも長老室の前だったのです。)

 

 

職:あっ! 誰だ・・・お前!!

ア:私だよ、文句あんのかい・・・。

 

職:(ぐ・・・っ、アダナ・・・) そ、それより、背中に負ぶっているのは・・・何だ?!

 

ア:(ギロ・・・)あんた達にゃ関係のないシロモンだよ!!

  それより、ジョカリーヌさんに会わせてくれないか・・・。

 

(すると、ここで幹部の一人が近付いてきたのです)

 

幹:許可は・・・・得ているのか・・・・?

ア:なんだと?・・・そんなもんいちいち・・・

 

エ:許可なら私がもらっています。 だから通して下さい。

 

幹:分かった。 だが、今は報告を受けている最中だ、少し待ちなさい。

 

ア:ンだとぉ・・・んにゃろぅ・・・・。

エ:落ち着いてください、アダナ様。 今ここで騒ぎを起こしたらそれこそ取り返しがつかなくなります・・・。

ア:けど・・・・分かったよ・・・・。

 

 

 

(そして、数分後、報告を終えた一人のハンターが出てきたようです)

 

ア:ち・・・っ、ようやく済んだか。  ほれ、さっさと行くぜ。

エ:はい。

 

 

コ:(あら? 今のは、アルディナ・・・。 それに、あの背中に負ぶわれてるのは・・・ヱルム??!)

  どうして・・・あの人が、アルディナに負ぶわれてここに?

 

  何があったというの・・・?

 

 

(ハンター・コーデリア、アダナとすれ違いざまに覗いたエルムの顔に、不安を覚えるも

彼女達が入室した後なので、そこで待つ事に。

 

そして、一方のアダナとエリアは、ジョカリーヌのいるであろう、長老室の奥の院まで足を運んでいたのです。

 

しかし、そこで、またも幹部の一人に見咎められたのです)

 

 

幹:どうした、アルディナじゃあないか。

  お前、最近ここに顔を見せていないようだが・・・。

 

  今日はまたどういった風の吹き回しだ??

 

ア:関係ねーだろ・・・、んな事よりジョカリーヌさんに会わせてくれよ。

 

幹:相も変わらず横暴な物言いだな・・・。 そんな態度ではお方様は会われんぞ?!

 

ア:(ち・・・っ) こっちが下手に出てりゃ、付け上がりやがって。

  いいんだぜ、何なら強行突破してもなぁ。

 

幹:お・・・お前・・・。 ここの禁を破るつもりなのか??!

ア:(フフン・・・)

 

 

(まさに一速触発の事態・・・。

しかし、ここで丁度いい頃合いに、奥の院からジョカリーヌが姿を現してきたようです。)

 

ジ:これ、いかがした。 騒々しいではないか。  妾ならここにおるぞ。

幹:あ・・・っ、ジョカリーヌ様、危険です。 今 出てこられては・・・。

 

ジ:なんじゃ・・・誰かと思うたら、アルディナ、それにエリア殿ではないか。

 

  うん? なんじゃ? そなたの背中に背負うておるものは・・・。

 

 

エ:あの・・・どうかお人払いを・・・。

ジ:(エリア殿・・・) よろしかろう。 こちらにこられるがよい。

 

 

 

 

 

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